2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19500177
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Research Institution | Tohoku Institute of Technology |
Principal Investigator |
木戸 博 Tohoku Institute of Technology, 工学部, 准教授 (00356172)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
粕谷 英樹 国際医療福祉大学, 保健学部, 教授 (20006240)
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Keywords | 音声 / 声質 / 発話様式 / 聴取印象 / 表現語 / 記憶 / 非言語情報 / パラ言語情報 |
Research Abstract |
本研究は「音声モンタージュ」という構想を実現するための要素研究として行うものであり,聴取した音声の非言語情報・パラ言語情報の記憶内容を聴取者から取り出すための表現語体系の確立を目指している。3年間で,声質,発話様式,そして聴取者の価値観など,音声に関係する日常表現語を抽出し,音声の聴取印象の表現語の体系的な分類・記述を行うことを目的とする. 本年度は4段階に分けて,音声の表現語の収集と凝縮を試みた. 第1段階:表現語の収集 音声に関係する表現語を収集した.国語辞典から選出した3,076語に加え,質問紙による自由筆記の収集を行った. 第2段階:了解性,同義性の調査 アンケートによる調査を行った.親しみ度の低い表現や人によって意味合いの異なる不安定な表現は,了解性という観点から削除し,同じ意味合いで受け取られる表現をまとめた結果,122語に凝縮した. 第3段階:表現語の凝縮,反意語の抽出を目的とした聴取実験 予備実験として,自己評価の評価実験を行った.来年度,本実験を行い,表現語対を求めるための反意語の抽出を行う. 第4段階:抽出した表現語対の妥当性を検討するための聴取実験 現状の122語では多すぎるため,本年度の実験は見送った.来年度,122語をさらに凝縮して,実用的な表現尺度として用いられるように研究を進める. 計画外:「記憶の残りやすさ」に関する実験 「音声モンタージュ」の是非に関係する記憶についても研究を進めた.聴取印象における記憶を法科学的な見地から検証した.再認法による記憶実験を行った結果,音声の種類によって記憶に違いが示され,総合指標「特徴度」の大きい音声ほど,記憶に残りやすい傾向が見られた.来年度以降,「記憶」と「表現」の関係についても検討する.
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Research Products
(5 results)