2007 Fiscal Year Annual Research Report
インターネット時代に対応した討議型民主主義の制度設計に関する実証的研究
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19500213
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松井 啓之 Kyoto University, 経営管理研究部, 准教授 (90272682)
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Keywords | マルチェージェント / シミュレーション / 討議型民主主義 / インターネット / 集合知 |
Research Abstract |
本研究では、既存の選挙に基づく間接民主主義の制度に対して、インターネットや携帯電話の普及に代表される情報環境の大きな変化が実現可能とした、政策分析市場(PAM)に代表される市場原理に基づく仮想市場による直接的民主主義や住民参加の場で参加者を無作為選出し、ミニ・ポピュラス(Mini-populous)による徹底した議論によって政策決定を行っていく討議的民主主議といった新しい民主主義制度を、マルチエージェントシミュレーションによって構築した仮想的な社会システムモデルの中で適用し、それらの制度間の比較分析を行うことで、新しい民主主義の制度設計のための基礎的な知見を実証的に明らかにすることを目指している。本年度は、その基礎となるエージェント社会シミュレータの開発を中心に行った。 具体的には、基礎的な社会モデルとして、スケールフリーネットワーク構造を基礎とした人間関係のエージェント社会を基礎に、一部のエージェントが参加する仮想市場における市場取引を実施するシミュレータを構築し、仮想市場の値動きと仮称社会の最終的な投票行動による選挙結果との合致度合いについて基礎的な実験を行った。さらに、本基礎実験に基づき、より大規模な仮想社会を実現するために、4コアCPU×6台のPCによる高速演算シミュレーション用のクラスター構成シミュレータを開発した。今後、本システム上へのシミュレーションプログラムの実装を進め、次年度より本格的なシミュレーション実験を実施する予定である。
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