2007 Fiscal Year Annual Research Report
視覚性ワーキングメモリにおける情報統合機構の認知神経科学的研究
Project/Area Number |
19500226
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
齋木 潤 Kyoto University, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (60283470)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 洋紀 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 助教 (10332727)
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Keywords | 視覚性ワーキングメモリ / 情報統合 / 認知神経科学 / fMRI / 事象関連電位 |
Research Abstract |
19年度は、視覚性ワーキングメモリにおける、物体を構成する様々な視覚属性の統合、保持機構を行動実験、fMRI実験、脳波測定実験によって検討した。具体的には、(1)属性の結び付けを評価できる行動課題の開発及び実験、(2)適切な行動課題を用いたfMRI実験による特徴の結びつけが保持される脳領域の特定、(3)事象関連電位測定実験による特徴の結び付けの保持の脳内の時間ダイナミクスの検討のための準備、を行った。行動実験については、MOPT課題を用いて属性結合の記憶の困難さが主として保持過程を反映し、検索の負荷による保持過程の過小評価ではないことを初めて明らかにした。現在、この成果は英文誌で審査中で20年度中に採択される見込みである。また、この知見の一般性を評価するために変化検出課題を用いた一連の実験を実施し、一貫した結果を得た。この成果を国際学会などで発表し、現在、論文の投稿準備中である。また、日常物体を用いた属性の結合に関する実験をまとめた英文のbook chapterを公刊した。 fMRI実験については、特徴の結びつけの保持過程と変化の検出過程を分離可能な事象関連デザインを用いた実験を実施した。この結果先行研究で得られた前頭前野前部の活動が主として変化検出時のもので記憶保持そのものの活動ではない可能性が示された。この成果については現在英文誌に投稿準備中である。また、特徴の結び付けの記憶に関する先行研究をレビューした論文をbook chapterとして公刊した。脳波測定を用いた事象関連電位測定実験については、19年度は適切な実験パラダイムの検討を行ったが、まだ準備段階が続いている。20年度も作業を継続し、適切な課題をデザインし実験を開始することを目指す。
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[Presentation] Functional magnetic resonance imaging of monocular depth cue integration using a stereokinetic effect stimulus.2007
Author(s)
Yamamoto, T., Yamamoto, H., Saiki, J., Mano, H., Umeda, M. & Tanaka, C.
Organizer
Society for Neueoscience 37th Annual Meeting
Place of Presentation
San Diego, CA, USA
Year and Date
2007-11-06
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[Presentation] Retinotopic responses to visible and invisible stimulus in human early visual areas during continuous flash suppression.2007
Author(s)
Yamashiro, H., Yamamoto, H., Saiki, J., Mano, H., Umeda, M. & Tanaka, C.
Organizer
Society for Neueoscience 37th Annual Meeting
Place of Presentation
San Diego, CA, USA
Year and Date
2007-11-04
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