2007 Fiscal Year Annual Research Report
メタボリック症候群診断基凖の疫学的意義を明確にするための統計解析理論の開発
Project/Area Number |
19500238
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
中村 剛 Nagasaki University, 環境科学部, 教授 (80039586)
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Keywords | Transportable / Metabolic syndrome / 予測可性能 / 予測精度 / 正規変換 / 後ろ向きコホート研究 / 測定誤差モデル |
Research Abstract |
放射線影響研究所には、1950年以降の隔年で実施された健康診断の成績が蓄積されている。しかし、WCの測定は2004年からである。従って、最近(2004-2006年)の受診者515名(58-75歳)におけるWCと他の検査成績との関係からWCの予測式を構成し、10年前(1994-1996年)の受診者856名のWCの不偏推定値を構成することが可能ならば、適切な統計的手法を用いることにより、Metabolic syndrome(以下、MS)によるリスクを推定するためのコホート研究を直ちに実施出来る。それが可能な場合を「移設可能(Transportable)」と定義し、モデルが移設可能な条件を示し、上のデータで成立することを検証した。成果を国際学会招待講演で公表した。その手順を示す:'1.正規変換 (1)歪度と尖度の検定を用い、変数ごとに分布の正規性を確認する。 (2)正規分布とみなせない変数はべき変換する。統計ソフトJMPの「Box-Cox変換」を利用し、変数ごとにべき乗の候補値を見つける。この結果を元に、現在と10年前で同じべき乗を選択し、ベキ変換を行う。 (3)ベキ変換だけでは正規分布に近づかない変数は、外れ値を省くことを検討する。まず、一方の標本について、変数ごとに検査値の上、下の両方、又はいずれか一方を、1%、又は2%省く。他方の標本は、先の標本で省いた値に合わせて省く。その後、正規性を確認し、必要であればベキ変換を行う。 (4)外れ値を省いても正規化できない変数は、この時点で解析から除外する。 2.回帰モデルの移設可能性の検証 (1)2標本の分散共分散行列の同等性を検定する。統計ソフトSASのBartlettの方法を用いる(DISCRIMプロシジャ)。棄却されなければ、2標本が同じ多変量正規母集団からの無作為標本とみなせることの証拠となり、回帰モデルの移設が可能であることが示唆される。 (2)棄却された場合は、いくつかの変数を除外することを検討する。 2.回帰モデルの移設可能性の検証 (1)2標本の分散共分散行列の同等性を検定する。統計ソフトSASのBartlettの方法を用いる(DISCRIMプロシジャ)。棄却されなければ、2標本が同じ多変量正規母集団からの無作為標本とみなせることの証拠となり、回帰モデルの移設が可能であることが示唆される。 (2)棄却された場合は、いくつかの変数を除外することを検討する。
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Research Products
(3 results)