2008 Fiscal Year Annual Research Report
地理情報データの空間分析支援システムの開発とその利用
Project/Area Number |
19500246
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Research Institution | Tokushima Bunri University |
Principal Investigator |
小林 郁典 Tokushima Bunri University, 工学部, 准教授 (90248328)
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Keywords | 地理情報システム / 空間分析 / 立体地形図 / データ解析 |
Research Abstract |
多変量の地理情報データを解析する場合、すぐにモデルを当てはめるのではなく、まずは統計地図などの視覚化ツールを用いてデータの位置関係を観察することがとても重要である。統計地図は、平面的に情報を描画するために観測地点の2次元的な位置関係を把握することには長けているが、観測地点の高さに関する情報を視覚的に把握することが困難である。これを補うことを目的として、昨年度から空間分析支援システムの基盤となる立体統計地図の開発を進めている。今年度は、(1)昨年度開発した立体地形図描画システムを利用して実際に徳島県の高齢者自殺のデータを表示・分析することで立体統計地図の運用上の問題点を見つけ出し対応を検討すること、(2)明らかになった立体地形図描画システムの必要機能や問題点を実装・改良すること、(3)地理情報データが多量の場合でも効率よくデータを観察することができる解析環境の調査、について研究を行った。(1)と(2)によって、立体統計地図に求められる操作機能(例えば、マウスなどを使った対話的な視点操作機能)の必要性、地理情報データを表示するための適切な図形の種類の考案とその実装を行った。また(3)についてはOLAP(On-Line Analytical Processing)といわれる技術を統計地図上で活用すると、地理情報データが多量であったとしても試行錯誤的にデータを効率よく観察することができることが、試作品から理解することができた。
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