2007 Fiscal Year Annual Research Report
サスティナブル・ディベロップメントに貢献する環境リスク評価手法の開発
Project/Area Number |
19500248
|
Research Institution | The Institute of Statistical Mathematics |
Principal Investigator |
金藤 浩司 The Institute of Statistical Mathematics, データ科学研究系, 准教授 (40233902)
|
Keywords | 環境リスク / 定量評価 |
Research Abstract |
現代的課題の一つである環境問題の解決に関して,統計科学が果たすべき役割は増大している.その理由は,多くの環境問題は,ある現象が質的・量的に悪化していることを,発見科学的な手法や統計科学的推論に基づいて,時間と空間の量として,どのような生物に影響を及ぼすかを科学的な論拠(正確な測定データとその解析手法等)をもって示さなければ認められない社会になっているからである.本研究では,環境測定(モニタリング)の部分と,リスクの定量的評価(環境リスク評価)に関して,特定の場所および物質から基礎的研究を始め,その展開としてより汎用的な環境統計の方法論の構築を目指している。これを実現するために、研究協力者との共同研究の立ち上げや研究会の開催を行った。 また、環境リスクを認識・理解し対策を講じるのに、モデルの果たす役割は大きい。そこで、平成20年1月21日(月)、統計数理研究所において、(社)国際環境研究協会、特定非営利活動法人環境統計統合機構に共催頂き、ISMシンポジウム「環境リスク評価研究における統計科学の貢献-モデルによる環境健康リスクの理解と制御への挑戦-」を開催した。ここでは、モデルを通じて実験や調査を理解する立場から、環境リスク研究における第一線の研究者からリスク研究と統計科学との接点を紹介してもらい、両分野の交流を図り、サスティナブル・ディベロップメントに貢献する環境リスク評価手法の開発へ向けた研究のロードマップを検討した。
|