2009 Fiscal Year Annual Research Report
神経変性疾患遺伝子DRPLAの転写調節因子としての解析
Project/Area Number |
19500266
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
伊達 英俊 The University of Tokyo, 医学部附属病院, 特任助教 (30401037)
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Keywords | 分子・神経細胞科学 / エピジェネティクス / 天然変性タンパク質 |
Research Abstract |
DRPLA proteinはアミノ酸配列からはその機能を予測することは困難である。また、N末から60%以上の部分が特定の構造をとらない天然変性タンパク質(Intrinsically Disordered Protein: IDP)であると予測される。事実、既報ではETO/MTG8との共発現で核内にびまん性の局在からdot状へ核内局在変化を起こし、核マトリクス分画へ生化学的変化をおこす。そこでDRPLA proteinがIDP特有のハブ・タンパク質の特性を有しているかどうかETO/MTG8の関連遺伝子をGFP-DRPLA定常発現株にトランスフェクションし、生化学的変化や核内局在変化を観察した。ヒストン脱アセチル化酵素との共発現において核内局在変化し、凝集体様のタンパク質集積が見られた。生化学的には不溶化タンパク質に変化していることが確認できた。しかしこの不溶化への生化学的変化はDRPLA protein内にあるポリグルタミン鎖の長さには依存しない事が判明した。また、ヒストン脱アセチル化酵素とDRPLA proteinとの親和性もDRPLA protein内にあるポリグルタミン鎖の長さには依存しなかった。DRPLA proteinの不溶性タンパク質への生化学的変化が本疾患の病態と類似していることからこの生化学的変化をより詳細に検討する必要があると考えられた。
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Research Products
(3 results)