2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19500274
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
島崎 琢也 Keio University, 医学部, 講師 (00324749)
|
Keywords | 神経幹細胞 / PA-6 / 生存因子 / ES細胞 / クローニング |
Research Abstract |
近年、様々な研究によって神経幹細胞の維持・分化機構等の解明が進んでいるが、神経幹細胞の維持における生存機構についてはあまりよく分かっていない。いわゆる生存因子とされるものは同定されておらず、神経幹細胞の増殖を促進する成長因子である上皮成長因子(EGF),線維芽細胞成長因子(FGF),およびインスリン様成長因子(IGF)が結果的に生存・維持を促しているのではないかと考えられている。そこで、神経幹細胞の生存を促進する因子の探索を昨年度に引続き行った。 我々は、これまで、ストローマ細胞であるPA6細胞の培養上清(PA6CM)が、低細胞密度下での生存を促進するタンパク質を分泌していることを見出しており、そのタンパク質の精製および同定を行った。前年度までに、PA6CMの糖タンパク質と考えられる目的活性成分が、硫安沈殿による粗分画、ConA,LCAなどのレクチンカラムやSP-セファロースカラムによって高度に精製できることを見出していた。そこで、これらのカラム精製を組合わせることによって(75%硫安沈殿→ConAアガロース→LCAアガロース2x→SP-セファロース)、大量のPA6CMより目的成分の高度精製を行ったところ、SDS-PAGEにおいて10種類のタンパク質バンドが確認された。これらのうち量的にLC-MS/MSによる質量分析が可能と思われる7種類のバンドについて実際に質量分析を行ったところ、2種類のタンパク質が同定された。現在、これらのタンパク質の神経幹細胞の生存促進活性の有無を検討中である。
|
Research Products
(6 results)