2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19500276
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
芝田 晋介 Keio University, 医学部, 助教 (70407089)
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Keywords | 末梢神経 / 再生医学 / Musashi / RNA結合タンパク質 |
Research Abstract |
ショウジョウバエMusashi(dMsi)は、末梢感覚神経の前駆細胞における非対称性分裂を担うRNA結合蛋白質として初めて報告された。哺乳類においてMusashi1(Msi1)は神経幹細胞に強く発現する團A結合蛋白質として同定され、Msi1と相同性の高い配列を持つMusashi2(Msi2)も同定された。神経系における機能を明らかにするため、Msiファミリー遺伝子欠損マウスを作成した。今回、RNA結合蛋白質Msi2欠損マウスの解析を行った。Msi2欠損マウスは野生型と同程度の寿命を持ち成体まで成長するが、有意に体重増加が不良であり、感覚神経および運動神経障害を伴っていた。中枢から末梢神経系まで詳細な組織学的解析を行ったところ、背側神経節の発達不全のために脊髄との線維連絡が低下していた。Musashi2に結合する標的因子をRT-PCRによりスクリーニングしたところPleiotrophinが同定された。Musashi2はPleiotrophinのmRNAの3'非翻訳領域に特異的に結合し、その発現を転写後レベルで促進することが明らかになった。また、ノη7∫オ即においても神経軸索進展促進作用を担うPleiotrophinが下流調節因子であるか確認するため、背側神経節由来の細胞の初代培養系を用いた軸索進展作用を定量化し、遺伝子欠損マウスでその進展作用が低下していることを発見すると共に、電気穿孔法にて導入したMusashi2によってその機能が回復すること、および、Pleiotrophinに対するsiRNAによって機能回復が再び失われることを確認し、Pleiotorophin遺伝子欠損マウスにおいても類似のphynoetypeが観察された。このことから、Msi2およびPleiotrophinが特異的な感覚神経のネットワーク形成に強く関与していることが示された。
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[Journal Article] "Hepatocyte growth factor promotes endogenous repair and functional recovery after spinal cord injury."2007
Author(s)
Kitamuta K., Iwanami A., Nakamur a M., Yamane J., Kota W., Suzuki Y., Miyakawa D., Shibata S., Funakoshi H., Miyatakae s., Coffin R., Nakamura t., Toyama Y., Okano H.
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Journal Title
Journal of neuroscience research 85(11)
Pages: 2332-2342
Peer Reviewed
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