2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19500283
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Research Institution | Osaka Bioscience Institute |
Principal Investigator |
曲 衛敏 Osaka Bioscience Institute, 分子行動生物学部門, 研究員 (20332231)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黄 志力 財団法人大阪バイオサイエンス研究所, 分子行動生物学部門, 研究副部長 (10321704)
早石 修 財団法人大阪バイオサイエンス研究所, 分子行動生物学部門, 研究員 (40025507)
和田 雅史 財団法人大阪バイオサイエンス研究所, 分子行動生物学部門, 研究員 (80421379)
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Keywords | 睡眠 / 嗅結節 / アデノシン / A_<2A>受容体 |
Research Abstract |
アデノシンは長期覚醒に関わる睡眠調節因子である。アデノシンA_<2A>受容体(A_<2A>R)作動薬は睡眠を誘発し、同時に睡眠中枢の一つである腹側外側視索前野(VLPO)および嗅結節(OT)内側を活性化する。しかし、VLPOにA_<2A>Rの発現は認められない。一方、OTにA_<2A>Rは高発現し、さらにOTとVLPOは解剖学的に連結しており、OTがA_<2A>Rを介する睡眠覚醒調節において重要な役割を果たす可能性を示唆している。 睡眠覚醒調節におけるOTでのA_<2A>Rの役割を明らかにするため、我々は22:00にラットOT前内側の両側に、選択的A_<2A>R作動薬であるCGS21680をマイクロインジェクション法により投与し、脳波および筋電図の測定により睡眠量の変化を調べた。0.5,1nmol/半球のCGS21680は対照群に比べ、用量依存的にノンレム睡眠およびレム睡眠を増加させ、覚醒を減少させた。0.25nmol/半球のCGS21680は睡眠覚醒プロファイルに影響しなかった。 続いて、自発的睡眠覚醒における、イボテン酸投与によるOT破壊の効果を調べた。イボテン酸投与による破壊は投与後1日後および2日後においてノンレム睡眠およびレム睡眠を減少させた。これらの結果は、OTにおけるA_<2A>Rがラットの睡眠調節において重要な役割を果たすことを示している。
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Research Products
(4 results)