2009 Fiscal Year Annual Research Report
脊髄側角交感性ニューロンがアセチルコリンとGABAを利用する機序の形態学的研究
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19500292
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
野条 良彰 University of Fukui, 医学部, 教授 (20079685)
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Keywords | 交感神経節 / GABA陽性交感神経節前線維 / GABAとアセチルコリンの共存 / ラット / 脊髄側角ニューロン |
Research Abstract |
本年度の具体的な研究課題は昨年度と同様、「GABA陽性脊髄側角ニューロンが支配する上頚神経節の交感神経節後ニューロンは、いかなる組織や細胞に投射するのか」とした。科研費補助2年目の昨年度に良い結果が得られなかった。最終年度においても、2年目と同様の課題、つまり、「GABA陽性の脊髄側角ニューロンは、どの組織、どの細胞に投射する交感神経節後ニューロンに終末するのか」について、逆行性標識を行う対象を変えて、繰り返して行ってみた。 1)逆行性標識物質である「ニュークリアー黄」や「WGA-HRP」を顔面と頚部の皮膚、皮下組織に注射し、3-7日後にラットを麻酔後、注入固定。両側の上頚神経節を摘出、固定後、凍結切片を作製。浮遊法でGAD65、あるいはGAD67抗体で免疫組織化学法を実施。蛍光顕微鏡、透過型顕微鏡で観察した。再度、顔面や頚部皮下からの逆行性標識陽性細胞の一部に弱いGABA陽性の節前線維終末の関与が窺われたが、昨年度と同様、明瞭な取り巻き構造は観察できなかった。 2)甲状腺、頚部筋肉などに逆行性標識物質を投与して観察したが、陽性所見は得られなかった。 3)逆行性物質の投与が困難な、心房、心室、脊柱内部の動静脈などについては、逆行性物質の投与が難しく、こういった深部臓器や組織に関しての実験、観察は行えなかった。
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Research Products
(9 results)