2007 Fiscal Year Annual Research Report
経頭蓋磁気刺激による皮質拡延性抑制を利用した非侵襲的な脳虚血耐性の獲得
Project/Area Number |
19500312
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
小林 正人 Keio University, 医学部, 講師 (60245511)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀口 崇 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (70245520)
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Keywords | 経頭蓋磁気刺激 / 皮質拡延性抑制 / 脳虚血耐性 / 脳卒中 |
Research Abstract |
研究の目的:本研究は非侵襲的な大脳刺激法である経頭蓋磁気刺激を用い、皮質拡散抑制(spτeadingDepressio且:SD)を生じさせ虚血耐性を獲得することを目的としている。 研究実績:これまで報告のあったSDが本研究で使用するラットに対して確実に導出できる環墳を構築するため、予備実験を行った。これには、最も容易にSDを導出しうると考えられるKCIを用いた。SDの出現は脳表からのDC potentialと脳血流量の記録を行い確認した。Wister系のラット(体重300-350g)を濃度4.0%のハロセンで麻酔導入し、酸素、笑気、ハロセンで維持した。維持麻酔のハロセンの濃度を1.5%,2.0%,4.0%とそれぞれ変更し、SDの導出しやすい条件を検討した。ラットを定位固定器にて固定した後に、径2mの穿頭を3箇所行い、脳表を露出して2箇所にAg-AgCI電極とレーザードップラー計を固定した。残りの1箇所の穿頭部位にKCIに浸したコットンボールを載せ、SD導出の刺激とした。KCIの濃度を2mol、1mol、0.5molと変更してSDの導出されやすさを検討した。KCL刺激の後2時間にわたりSDの導出を計測した。その結果、SDを安定して導出しうる条件はハロセン濃度2.0%、1mol KCIであること、また本実験系でSDを測定しうることを確認した。 続いて、同様の条件で麻酔を行ったラットに対して経頭蓋磁気刺激を行い、SDの導出を試みた。まず、作.成した小動物用の小型コイルがラットの大脳皮質を刺激可能であることが確認された。その後、刺激強度、刺激頻度、持続時間を変更し同様に実験を試みた。刺激出力60%、20HZ、1秒間で刺激では脳波の変化は現れるものの有効なSDは検出されなかった。刺激強度と頻度の増大に伴い大きな脳波上の変化が得られることが明らかになった。本年度はSDを薬物で確実に導出でき、磁気刺激との比較が可能な実験系を確立することができ、今後の研究活動の基盤を築くことができた。
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Research Products
(4 results)