2008 Fiscal Year Annual Research Report
4次元触覚センシング・フィードバックによるNIPPV用鼻マスク形状の最適化
Project/Area Number |
19500382
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
尾田 雅文 Niigata University, 地域共同研究センター, 教授 (80372473)
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Keywords | 医療・福祉 / トライボロジー / 設計工学 / 生体力学 |
Research Abstract |
COPD(慢性閉塞性肺疾患)や睡眠時無呼吸症候群など慢性呼吸不全の治療法の一つに,人工呼吸療法が処方されている.しかしながら,マスク式陽圧人工呼吸器(NIPPV)用鼻マスクを用いた人工呼吸療法では、マスクが顔を長時間圧迫することにより、皮下組織の圧迫壊死や、褥瘡を発生する例がしばしば報告されている。そこで,本研究では個々人の顔形状に適した鼻マスクのオーダー・メイド・システムを構築するために,レーザー光による被験者の顔形状計測,超音波による軟部組織の厚さ計測,血流速計測などの基礎データを収集し,得られた形状データに基づき鼻マスク装着時を考慮した有限要素パーソナルモデルを構築し,FEM応力解析を利用して気密性を確保した上で血流を損なわないマスク形状の提案することを目的として,平成20年度は以下に示す内容を実施した. (1)標準顔モデルをFree Form Deformation (FFD)法を適用して,個人モデルに変形する際に,必要となるパラメータを検討した.すなわち,レーザー測長による顔表面3次元位置データに基づき,標準顔モデルを変形するに際し,適切な精度を確保する上で必要な3次元計測データ数を明確化し,個々人の有限要素モデリングシステムの最適化を図った. (2)個人顔有限要素モデルをFEM応力解析することで,気密性を確保し,かつ皮膚障害を発生しにくい鼻マスク・クッション材形状の決定プロセス決定ルールを検討した. なお,本研究成果を発表した講演者が,「日本機械学会若手優秀講演フェロー賞」を受賞した.
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