2007 Fiscal Year Annual Research Report
ミリサイズ頭部ボクセルモデルの高速電磁界解析に基づく脳磁界計測法
Project/Area Number |
19500386
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
濱田 昌司 Kyoto University, 工学研究科, 准教授 (20246656)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 哲生 京都大学, 工学研究科, 教授 (40175336)
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Keywords | 電磁界解析 / ボクセルモデル / 頭部モデル / 脳磁界計測 / 高速多重極法 / ビームフォーマ |
Research Abstract |
開発したボクセルデータ用高速多重極表面電荷法コードを用いて、ボクセルサイズ2mmの頭部ボクセルモデルに対し、全灰白質ボクセルのリードフィールド計算に成功した。ボクセルモデルには日本人成人男性標準モデルとして広く用いられているNICT-Taroモデルを使用した(ただし、脳機能研究分野の視点からは標準的なモデルとはいえない)。このケースでは灰白質ボクセル数は73,362(全ボクセル数は629,943)個であり、マグネトメータ102チャンネルの計算に19時間(Core2duo,2.66GHz)、グラディオメータ204チャンネルの計算に33時間(Core2extreme,3GHz)を要している。計算機の整備状況は、現在、Core2extreme機2機を投入可能としており、この場合で204チャンネルの計算に約16時間という状況にある。また電界(磁界に換算する前のデータ)スムージングに要する処理時間は、アルゴリズムの見直しにより、102チャンネル・25分から204チャンネル・2分にまで短縮している。また、電界スムージング処理による計算結果の安定度の向上・誤差低減効果を、7球頭部モデルにおける真値計算結果との比較で定量的に確認している。 さらに、高速多重極法のアルゴリズムの高度化の一環として、Gumerovが提案した多球モデル用高周波電磁界厳密解計算法を導入し、2個のスカラポテンシャルを用いたベクトル球波動関数場の記述方法を調査した。Conversionと呼ばれるスカラポテンシャルの線形変換の必要性は学術的に大変興味深く、さらに実用的にも10球程度の偏心排他多球モデルに対し真値計算が可能となり有用性が確認された。
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Research Products
(10 results)