2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19500399
|
Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
板東 潔 Kansai University, システム理工学部, 教授 (70156545)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大場 謙吉 関西大学, システム理工学部, 教授 (30029186)
桜井 篤 関西大学, シスデム理工学部, 専任講師 (50162334)
田地川 勉 関西大学, システム理工学部, 専任講師 (80351500)
|
Keywords | 呼吸器 / 連成解析 / 赤血球 / 毛細血管 / シミュレーション / 肺気道 / 鼻腔 / immersed boundary法 |
Research Abstract |
3人の被験者に対する鼻腔の実形状モデルに対し,呼吸気流を模擬した数値シミュレーションを行った。その中で1人は左鼻腔に鼻閉を感じている被験者である。計算の結果,鼻閉を感じる被験者の左鼻弁部の壁せん断応力が局所的に大きく,同時にその部分で主流方向圧力勾配が高くなることを見出した。この特徴は鼻閉感のない他の2人の被験者には見られない特徴であった。この結果より,局所壁せん断応力と局所圧力勾配の値を用いて,鼻閉感の判定ができる可能性を示した。次に,鼻腔モデルの被験者の鼻腔抵抗を鼻腔通気度測定装置を用いて測定し,数値シミュレーションより求めた抵抗値と比較を行い計算結果の精度を検討した。 肺気道は基底膜を含む剛性の高い内層と剛性が低い粘膜下組織(外層)からなるため,ヤング率の低いシリコーン・ポッティングゲルを用いて外層のみをモデル化した生体外気道モデルを製作した。そして喘息時の気道狭搾を模擬した実験を行い,座屈発生時における外層の挙動を調べた。そして周方向波数(ひだの数)が内外圧力差上昇速度を無次元パラメータとして整理できることを明らかにした。 肺胞等に存在する毛細血管を模擬した流路内における赤血球の変形に関する数値シミュレーションを行った。計算方法はimmersed bounadry法である。計算結果として得られた赤血球の変形動態と実験や観察結果との比較により,計算モデルの妥当性を示した。同時に,マイクロチャンネルを通過した直後の赤血球の回復挙動を観察する実験を行い,赤血球をケルビンモデルとしてモデル化して形状回復過程における時定数を算出した。
|
Research Products
(11 results)