2007 Fiscal Year Annual Research Report
悪性腫瘍の非侵襲的温熱療法のための深部温度計測法の研究
Project/Area Number |
19500414
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
水戸部 一孝 Akita University, 工学資源学部, 講師 (60282159)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉村 昇 秋田大学, 工学資源学部, 教授 (60006674)
齋藤 元 秋田大学, 医学部, 講師 (20323149)
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Keywords | 生物・生体工学 / 可視化 / 医療・福祉 / 癌 / 温熱療法 / 感温磁性体 |
Research Abstract |
平成19年度は,感温性磁性体微粒子を温度計測用のプローブとして利用するために必要な要素技術を研究した.過去の研究で開発された感温性磁性体微粒子は熱容量が小さいため,周囲温度に対する追従性が高く,温度プローブとして理想的であると考えている.体外から感温性磁性体の透磁率をモニタすることで目標加熱温度に到達したか否かを調べ,印加する磁場をコントロールする新たな温熱治療システムの実現に必要な技術基盤を構築した.平成19年度前半は生体に無害な誘導加熱に適した非磁性材料として直径が2mmのスチール球を高効率発熱体として利用し,188kHz,5mT程度の誘導磁場に対する粉体(微粒子)としての発熱特性を調べた.平成19年度後半は,感温性磁性体の透磁率の変化を磁束の垂直成分の大きさとして計測する「磁束ベクトル計測ユニット」を構築した.ここでは,微弱な磁束ベクトルの変化を検知できるようにデジタルロックインアンプを用いて計測装置を構成している.発信器で生成した正弦波電圧を電力増幅器に入力し,電力増幅器から駆動用コイルに励磁電流を供給する.駆動用コイルから出力される磁束の垂直成分をピックアップコイルで計測し,ロックインアンプにて励磁電流と同相成分を計測し,その妥当性を実験的に検証した.一方,試作した「磁束ベクトル計測ユニット」を用い,ファントム(生体模擬物質)中の感温性磁性体を対象として計測限界距離を実験的に調べると共に,電磁界シミュレーションにより駆動コイルの最適形状および磁気センサの最適配置を明らかにした.
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Research Products
(5 results)