2007 Fiscal Year Annual Research Report
コンピュータ断層画像を用いた肺リモデリング評価用バイオマーカーの創出
Project/Area Number |
19500421
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
富山 憲幸 Osaka University, 医学系研究科, 准教授 (50294070)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本多 修 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (80324755)
小懸 裕二 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (60281127)
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Keywords | リモデリング / 全肺thin-section volume CT / COPD / 喘息 / 慢性間質性肺炎 / 3次元画像解析 |
Research Abstract |
肺のリモデリングとは慢性閉塞性肺疾患(COPD)や喘息といった閉塞性肺疾患および急性慢性の間質性肺炎において、初期の炎症性変化から線維化へと病態が変化するとともに出現する現象で、気管支壁や肺胞隔壁の線維化により、気管支を中心とした肺の既存構造が、非可逆的に変化することをいう。本研究の目的は、CT像からの肺局所の体積と同部の気管支内腔体積の計測を基に肺のリモデリングを定量化するバイオマーカーを導出し、臨床家に容易に利用可能なuser friendlyなinterfaceで開発したシステムを提供することである。今年度は、(1)肺区域体積と同区域内の気管支内腔体積を計測するシステムの開発、(2)開発したシステムのファントム(N1、京都科学、本年度購入)及び正常例での精度検証再現性評価、(3)喘息、COPD、慢性間質性肺炎の臨床症例の全肺thin-section volume CT dataの蓄積とデータベース化を行った。(1)については、肺区域を分割する際の境界面作成方法としてThin Plate Sprine法を採用し、強調画像から領域拡張法により気管支を抽出し、細線化後、直行断面を作成し、断面情報を計算することにより、システムのpreliminaryな完成を見た。そこで(2)では、ベクトル、平面フィッティング、二次局面フィッティングによる境界面作成法との比較で区域抽出に関して本法が最も精度、再現性が高いことを確認し、またファントムデータ及び11例の正常例での評価から7ないし8次気管支までを精度再現性よく抽出できることが確認できた。また(3)に関しては、喘息30例、COPD100例、慢性間質性肺炎125例の全肺thin-section volume CT dataを研究協力機関より収集し、個人情報を秘匿したデータベースを作成した。
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Research Products
(6 results)