2009 Fiscal Year Annual Research Report
腹腔内内視鏡手術のための訓練用マスタスレーブ型シミュレータシステムの構築
Project/Area Number |
19500425
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
小山 浩幸 Shibaura Institute of Technology, システム理工学部, 教授 (40052881)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米田 隆志 芝浦工業大学, システム理工学部, 教授 (90011030)
足立 吉隆 芝浦工業大学, システム理工学部, 教授 (70407229)
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Keywords | 医療支援 / 低侵襲手術 / 内視鏡手術 / 手術トレーニング / シミュレータ / マスタスレーブ / 力覚付き鉗子 / 力覚提示 |
Research Abstract |
本研究は,腹腔内内視鏡手術のための訓練用マスタスレーブ型シミュレータの開発として,経験豊富な医師が操作する鉗子の動作,ならびに鉗子が把持する力や開いたときの臓器に接触する力の加え方を複数の生徒側に同時に鉗子の動きと力覚の提示をそのまま伝えるシステムの構築を目的とする.平成21年度は,両手用として教師側のマスタシミュレータとスレーブシミュレータの力覚をフィードバックさせるためのデバイスを搭載させることと内視鏡外科専門家による評価結果からマスタスレーブシミュレータの改良と制御系の開発を行った.さらに,シミュレータ搭載用の鉗子とともに,シミュレータ搭載を発展させ,実際の内視鏡外科手術に使用するための鉗子の開発を合わせて行った.シミュレータは鉗子の開閉動作を含め6自由度構成となっており,マスタシミュレータの信号をスレーブシミュレータに伝達してスムーズに動作するようにソフトウエアの開発を行い,6自由度同時制御を可能にした.また,鉗子が臓器に接触して時の押し付け力,把持力をスレーブシミュレータに提示させることを可能にした.これらの開発結果ら,医師による臓器の剥離,血管を把持して時の力を計測するとともに総合動作の評価行った.剥離や把持に関しては概ね良好な結果が得られたが,縫合訓練を行った場合に,シミュレータの鉗子部分が干渉してうまく縫合できない結果となった.この縫合では鉗子部の小型化が必要であるとの指摘があった.実際の手術に使用するディスポーザブルタプの鉗子による力覚提示デバイスは,押し付け力と把持力の計測を可能にしたが,回路部分小型化により鉗子への搭載が必要である.力覚付きバーチャルリアリティーによる訓練システムは,マスタシミュレータの力覚をモニター上に表示できるようにした.今後はシステムの統合に向けて,訓練システムの構築を目指す.
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