2008 Fiscal Year Annual Research Report
刺激応答性高分子を表面修飾した細胞診断・分取用マイクロアレイの開発
Project/Area Number |
19500427
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
白石 浩平 Kinki University, 工学部, 教授 (10196602)
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Keywords | 細胞アレイ / 刺激応答性材料 / 医用デバイス / 生体適合性材料 |
Research Abstract |
個細胞レベルの機能診断と特定の細胞を選択的に回収可能な新規な細胞アレイの開発を行った。 (1)細胞サイズの数十μmの金スポット数万個を定序的に配列させたガラス基板の上に,末端アミノ基をの温度応答性N-2-ヒドロキシプロピルメタクリルアミド(HPMA)とメタクリル酸メチル(MMA)共重合体[P(HPMA-co-MMA)]をアミノ基および金との両反応性をもつ表面処理剤にて金特異的修飾した.次に,末端にトリアルコシキシラン基をもつポリエチレングリコール(PEG)あるいはポリ[2-(メタクリロイルオキシ)エチルホスホリルコリン](PMPC)でガラス特異的に細胞非接着層を形成した. (2)PEGよりもPMPCの方が細胞非接着相の素材として良好であることを認めた。 (3)金スポットへの細胞の選択的固定化には,スポットサイズやピッチが重要で,細胞サイズより小さい径30μm以下のスポットには接着しにくい。また,ピッチは,例えば,HeLa細胞の伸展サイズよりも大きい150μmでスポット上のみに個細胞あるいは数個の細胞集団の接着した。 (4)金表面にP(HPMA-co-MMA)を修飾した表面には,37℃でHeLaあるいはHepG2が接着し,25℃で細胞を非侵襲的に剥離できた.このとき,P(HPMA-co-MMA)を架橋すると親(低温)-疎(高温)水性状が変化し,約1%の架橋剤の添加によって剥離性能が約90%まで高まった。 (5)P(HPMA-co-MMA)修飾面上の接着HeLaへのDNAトランスフェクション90%以上と良好であった。 以上,細胞マイクロアレイ調製のため必要不可欠な基礎的知見を入手でき,調製技術・手法を飛躍的高まることができた。
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Research Products
(4 results)