2007 Fiscal Year Annual Research Report
腎臓リハビリテーション運動療法と組織再生療法、栄養療法の相乗効果の機序解明
Project/Area Number |
19500436
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
金澤 雅之 Tohoku University, 大学院・医学系研究科, 准教授 (60282050)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上月 正博 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70234698)
伊藤 修 東北大学, 病院, 講師 (00361072)
佐藤 寿伸 東北大学, 病院, 准教授 (50312583)
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Keywords | 賢蔵リハビリテーション / 運動療法 / 組織再生療法 / 賢保護効果 / G-CSF / 慢性賢不全モデルラット |
Research Abstract |
WKYラットを手術し、5/6腎摘慢性腎不全モデルを作成した。ラットを以下の5群に分け、12週間にわたって治療した。1)非治療(C)群、2)運動(EX)群、3)G-CSF群、4)EX+G-CSF群、5)偽手術(S)群。EXは速度20m/分の走行運動を1日1回60分間、1週間に5日間行った。G-CSF(5μg/kg)は連日皮下投与した。2週間毎に、体重、24時間尿蛋白排泄量(UP)を測定した。最終日に断頭採血し、血清クレアチニン(Scr)、血液尿素窒素(BUN)を測定した。残存腎を摘出し、糸球体硬化指数(IGS)を評価した。 その結果、S群に比較して、C群のUPは経過と共に有意に増加し、Scr、BUN、IGSは有意に高値を示した。一方、G-CSF群、EX+G-CSF群のUPはC群に比較して有意に低値を示した。EX+G-CSF群のScrはC群に比較して有意に低値を示した。G-CSF群、EX+G-CSF群のBUNはC群に比較して有意に低値を示した。EX群、G-CSF群、EX+G-CSF群のIGSはC群に比較して有意に低値を示した。G-CSF群、EX+G-CSF群のIGSはEX群に比較して有意に低値を示した。 従って、5/6腎摘除慢性腎不全モデルラットにおいて、EXとG-CSFの単独療法による腎保護効果が示唆された。さらに、EXとG-CSFの併用療法は、腎障害を増悪させることなく、むしろ腎保護効果を発揮しながら運動耐容能を増強させる可能性が示唆された。まだ解析は半ばであるが、運動療法とG-CSFの併用効果を確認し、そのメカニズムを明らかにする有力な手がかりが得られた。
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