2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19500445
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
三好 智満 Osaka University, 医学系研究科, 助教 (70314309)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤井 元 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (20202103)
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Keywords | 人工感覚器 / 医工学 / 人工視覚 / 電気刺激 / 網膜 / 大脳皮質 / 人工網膜 / リハビリテーション |
Research Abstract |
電気刺激による中枢神経系の反応の時空間特性を明らかにするために、大脳皮質から多点電極を用いた空間的マッピングを行った。ネコ眼球の強膜側から直径100μmの電極を用い、硝子体内の電極との間に各相500μsの二相性電流を通電した。刺激電極を設置した網膜の視野に相当する大脳皮質視覚野に、深さ方向が200μm間隔で4極の電極が、水平方向に400μm間隔で4本ある多点電極を刺入した。刺激パラメータを変えながら、AP方向に500μm毎に順次移動させることでマッピングを行った。catbodic first, anodic firstと通電極性を時間的に変化させた2種類の電流波形で、150,300,500μと電流強度を変化させて得られた反応を解析した結果、以下のことがわかった。記録から大脳皮質への最も早期の入力を記録していると考えられる、深さ700μmの場所においては、刺激によってほぼ15ms以内に鋭い頂点を持つ誘発反応と、30ms程度にピークをもつなだらかな誘発反応が得られた。潜時などから前者が刺激に直接反応したもので、後者は前者の反応が広がったものを考えられた。電流量を弱くすると反応の得られる範囲は狭く、また特に前者の反応そのものも減弱したが、anodic firstとcathodic firstの両者の刺激の間に明らかな反応の差異は認められなかった。さらに異なる波形を用いて、生じる誘発反応の差異を検討する必要があると考えられた。
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