2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19500449
|
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
吉田 輝 Kagoshima University, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (40347109)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 聡 鹿児島大学, 歯学部附属病院医学部・歯学部附属病院, 講師 (00343369)
大渡 昭彦 鹿児島大学, 医学部, 助教 (30295282)
川平 和美 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (20117493)
上川 百合恵 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 医員 (70418854)
下園 由理香 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 医員 (80418855)
|
Keywords | 温度受容体 / ラット / シストメトリー / 排尿反射 |
Research Abstract |
本研究は、正常ラットと脊髄損傷ラットを用い、膀胱における温度感受性TRPチャネルの発現とその機能を調べ、脊髄損傷後の神経因性膀胱の病態へのTRPチャネルの関与を明らかにすることを目的としている。 本年度は正常ラットを用いた実験を行ない、以下の結果を得た。 (1)収縮反応の測定 深麻酔下に断頭後、膀胱を摘出し、10×2mmの排尿筋標本を作製。標本を37℃に保温し95%O_2+5%CO_2で通気したKrebs-Ringer液で満たしたorgan bath内に懸垂し、アイソメトリックトランスデューサに接続しlgの静止張力をかけた状態で、Krebs-Ringer液の温度を変化させたときの収縮性の変化を検討した。その結果、温度を37℃から5℃まで下降させることにより排尿筋収縮が起こる一方、温度を37℃から42℃に上昇させると、排尿筋の弛緩が起こることを明らかにした。この結果は膀胱平滑筋上の温度受容体が膀胱の収縮性に影響を及ぼすことを示しており、その詳細な機序について現在検討中である。 (2)シストメトリー シストメトリーは覚醒下にて実施する予定であったが、覚醒下では寒冷や温熱刺激が与える情動面へ作用が排尿反射へ大きく影響する可能性が考えられたため、無麻酔除脳ラットを用いたシストメトリーを実施することで排尿反射への温度受容体の関与が明確にできると考えられた。そこで、無麻酔除脳ラットの作製法についてこの分野の権威である研究者を招聘し技術指導を受けた。その結果、深麻酔下で気管切開の後、中脳上丘の上端レベルで除脳し、その後2〜3時間後から安定した排尿反射が観察できるようになり、無麻酔除脳ラットを用いたシストメトリーのシステムを確立できた。
|
Research Products
(2 results)