2008 Fiscal Year Annual Research Report
リハビリテーション医療における廃用症候群の診断基準を開発するための臨床研究
Project/Area Number |
19500453
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
佐鹿 博信 Yokohama City University, 附属市民総合医療センター, 教授 (50235298)
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Keywords | 廃用症候群 / 廃用リスク / コンジョイント分析 / リハビリテーション / 廃用障害度診断基準 |
Research Abstract |
[2008年度研究目標と経過] 前年度に続きconjoint分析により廃用リスク因子の重みづけを行った。改訂版廃用症候群評価表を用いて廃用症候群患者を登録した(第1次129例、第2次176例)。9項目廃用リスク因子でConjoint分析を再実施し、11項目廃用リスク度評定の信頼性を検定した。廃用障害度評価の信頼性・妥当性・感受性などの検定は、2009年度に繰り越した。 [結果] 11項目の廃用リスク因子(年齢、悪性腫瘍、心臓機能障害、呼吸機能障害、腎機能障害、疼痛、歩行障害、精神障害、知的能力障害、認知症、BMI)を選択し、各3段階水準の評価とした。SPSSにより29組の廃用リスク度評定カードを生成し、41名のリハ科専任医師により、5段階評点(score)で各カードの廃用リスク度評定を行った。これをConjoint分析し、廃用リスク因子(11項目×3水準)のUtility scoreを算出し、11項目の重要度(%)を算出した。信頼性を検定するために、9項目廃用リスク因子のカードでConjoint分析を再実施した。 29組のカードの廃用リスク度Utility評定値は、リハ医の廃用リスク度評定点と有意な相関(R=0.985)であった。重要度(%)の高いリスク因子は歩行障害(14.0)、悪性腫瘍(11.5)、呼吸機能障害(11.0)、心臓機能障害(10.3)などであり、精神障害(6.1)、腎機能障害(6.6)、BMI(6.8)、年齢(7.4)などは低かった。廃用症候群129例に対して、11項目と9項目の廃用リスク度Utility評定値を計算し、高い相関(R=0.971)であった。したがって、11項目廃用リスク因子による廃用リスク度評定は、妥当性と信頼性を認めた。 2008年8月からの連続症例176例の廃用リスク度Utility評定値を計算した(2009年度に分析繰り越しした)。
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Research Products
(1 results)