2009 Fiscal Year Annual Research Report
リハビリテーション医療における廃用症候群の診断基準を開発するための臨床研究
Project/Area Number |
19500453
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
佐鹿 博信 横浜市立大学, 市民総合医療センター, 教授 (50235298)
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Keywords | リハビリテーション評価 / 廃用症候群 / 診断基準 / 廃用障害度 |
Research Abstract |
[目的]「廃用リスク、廃用トリガー作動、廃用トリガー後要因の累加的付加が関わり廃用症候群を発症する」という仮説の下に、これらを組み入れた廃用症候群評価表、廃用症候群診断基準、廃用障害度評価を開発する。[2009年度計画]1)廃用症候群評価表の改訂。2)廃用リスク度評価と廃用障害度評価の信頼性・妥当性の検定。3)廃用症候群診断基準の作成。(2008年度にConjoint分析による廃用リスクスコア計算式を完成した)[対象]20歳以上で入院からリハ科併診まで7日以上の連続症例294例(平均66.7歳±15.8)。[方法]5段階廃用障害度、廃用リスクスコア、4段階廃用トリガー程度、廃用トリガー後要因点、廃用徴候点を評価し、一致度、分散分析、ROC曲線、重回帰分析にて検定した。[結果]リハ科医師2名(臨床歴35年専門医とレジデント)の評価の一致度は、Cronbach's αで有意であった。廃用障害度評定に対して4変数は分散分析にて有意であった。これらを含めた10独立変数による重回帰分析はR^2=0.674であり、計算式([廃用障害度]=[廃用徴候点数]×0.075-[リハ科初診時Barthel指数]×0.009+[廃用トリガーからリハ科初診日数]×0.002+[廃用リスクスコア]×0.339+[廃用トリガー後要因点]×0.088+1.121)を得た。ROC曲線は、廃用徴候点5.5点、廃用トリガー後要因点2.5点で、それぞれ感度が0.921、0.818、1-特異度が0.089、0.111であった。[結論]廃用症候群の診断基準は、廃用トリガーの作動、廃用徴候点6点以上、廃用トリガー後要因点3点以上であった。廃用徴候点など5独立変数の重回帰式により廃用障害度スコアを計算できた。 注)本研究報告書(PDF)は代表研究者(s3024@urahp.yokohama.cu-ac.jp)から入手可能.
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Research Products
(3 results)