2007 Fiscal Year Annual Research Report
音声障害者の音声リハビリテーション-発声機能・声帯振動デジタル解析による検討-
Project/Area Number |
19500462
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
牧山 清 Nihon University, 医学部, 准教授 (00139172)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新美 成二 国際医療福祉大学, 保健学部, 教授 (00010273)
吉橋 秀貴 日本大学, 医学部, 研究医員 (50328738)
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Keywords | 音声障害 / 高速撮影 / 発声機能 / 声帯振動 |
Research Abstract |
正常音声・健常喉頭例、さらに各種音声障害例のデータ収集を行った。手術治療前後のデータ収集も行った。 高速撮影画像から測定した各種パラメータと発声機能検査(PS77E)パラメータとの関係を検討した。高速撮影画像からは声門波形解析(Glottal Area Waveform: GAW)とキモグラフィー声門開口部波形解析(kymograph edge analysis: KEA)を行った。PS77Eでは音圧、呼気流率、呼気圧、気道抵抗値について検討した。その結果、呼気流率とGAW、KEAの間には相関関係は無かった。呼気圧とGAW、KEAの間には相関関係は無かった。音圧はKEAの左右声帯振幅巾と相関関係にあった。気道抵抗値はGAWの最小開口部と負の相関関係にあり、KEAの声門閉鎖率と相関関係にあった。これらの結果より声帯振幅が大きいほど音圧が高くなり、声門閉鎖程度が強いほど気道抵抗値が高いことが示唆された。さらに、これらの結果より高速撮影画像および発声機能検査から測定されるパラメータが精度の高い信頼性のあるデータであることが明らかになった。 音響分析ソフトを購入し、高速撮影装置の記録システムに組み込んだ。購入した音響分析ソフトで高速撮影時同時記録音声サンプルを解析できるように、音声信号を変換するソフトを開発した。実際手順は以下の通りである。高速撮影時に記録した音声信号は変換ソフトにより音響分析ソフトで解析可能な形式に変換される。変換されたソフトは音響分析ソフトに読み込まれ、雑音比率、周波数の揺らぎ、音圧の揺らぎなどの音響パラメータを計算する。画像と音声は同一のコンピュータに保存しているので、同時解析ができる。次年度は蓄積データを随時解析していく予定である。
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