2007 Fiscal Year Annual Research Report
脊髄内グリア前駆細胞を利用した損傷脊髄内残存軸索再髄鞘化の試み
Project/Area Number |
19500468
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Research Institution | Research Institute, National Rehabilitation Center for Persons with Disabilities |
Principal Investigator |
山本 直哉 Research Institute, National Rehabilitation Center for Persons with Disabilities, 運動機能系障害研究部, 研究員病院医師併任 (90392191)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星川 慎弥 国立身体障害者リハビリテーションセンター(研究所), 運動機能系障害研究部, 研究員 (60455376)
緒方 徹 国立身体障害者リハビリテーションセンター(研究所), 運動機能系障害研究部, 主任研究官 (00392192)
赤居 正美 国立身体障害者リハビリテーションセンター(研究所), 運動機能系障害研究部, 部長 (80143452)
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Keywords | 脊髄損傷 / 髄鞘形成 / 転写因子 / グリア細胞 / 電気生理 |
Research Abstract |
始めにオリゴデンドロサイトと後根神経節の共存培養を試みたが、それぞれ単独の培養は可能なものの両者の混合培養によって髄鞘を形成させる条件は完成に至らなかった。代わって、オリゴデンドロサイトの株化細胞であるCG4細胞に対し、磁石による静磁場を加えることで神経軸索に活動電流が流れた状況を模倣した。この実験系においては磁場刺激によってオリゴデンドロサイトの細胞内シグナルERKの活性低下と分化マーカーの発現上昇が観察された。この結果から、オリゴデンドロサイトは電磁場刺激によってその分化段階が変化する感受性を有していることが示唆された。また、個体レベルでの髄鞘形成誘導刺激を探索するため、健常ラットに対し経頭蓋磁気刺激を行い、脊髄に活動電位を誘発し髄鞘形成細胞にたいする影響を観察した。磁気刺激と同時に増殖細胞をラベルするBrdUを投与した実験では髄鞘細胞の前駆細胞の増殖に有意な変化は観察されなかった。今後、脊髄損傷など病的状態での刺激効果の検討が必要と考えられた。
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