2008 Fiscal Year Annual Research Report
dsPICによるニューロ・ファジイ機能と両足の筋電信号で制御される能動下腿義足
Project/Area Number |
19500484
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
島田 洋一 Kanazawa Institute of Technology, 情報学部, 教授 (50113155)
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Keywords | 能動下腿義足 / dsPIC / 計測処理システム / 表面筋電信号 / トレッドミル / ニューロ・ファジイ機能 |
Research Abstract |
過去に試作した能動下腿義足は義足の底部の爪先と踵の部分に取り付けた接地センサの情報により底屈および背屈を実現し、義足装着者の歩行開始等の意図が反映されるものではなかった。そこで本研究では義足装着者の歩行時の開始や歩行リズム等の意図を大腿部表面上からの表面筋電信号を介して抽出し、義足の制御信号に活用するシステム構築を課題とした。本年度には(1)能動下腿義足に組み込む小型で低電圧で動作する筋電信号用増幅器を開発し、本年度に導入したトレッドミル上での健常者の実際に歩行させて筋電信号を記録してシステムの評価を行った。この実験結果から交流障害の影響が見られる場合もあり、能動フィルタを導入する必要性を確認した。また歩行パターンのリアルタイムでの抽出のために筋電信号波形の処理方法を検討する必要が明らかになった。(2)筋電信号処理や能動下腿義足の制御のためのdsPICにマルツ電波製のMDSPIC3013を使用した。これはdsPIC30F3013にブートローダを組み込まれてフィールドでのプログラム変更が簡単に行えるが、なおより複雑な能動下腿義足の制御には入出力ポート数が多い30F5011への移行を検討する事となった。(3)義足装着者により歩行パターンの修正や動特性の変更を簡単に行えるマンマシンシステムとしての能動下腿義足をリアルタイムで制御するためにファジィ機能を組み込むこととし、山川烈氏との研究打ち合わせから山川烈氏らの研究成果を応用する事とした。(4)開発した能動下腿義足の性能評価には義足装着者による実験が望ましいが、等身大の下半身部分のロボットに能動下腿義足を装着して制御特性の評価を行う事も考慮し、このために市販の小型ロボット(KHR-2HV,近藤科学)を改造しての実験により等身大ロボットへの拡張性を検討した。
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