2008 Fiscal Year Annual Research Report
保健体育科の教科内容の精選と絶対評価基準の作成-球技と陸上競技領域を対象に-
Project/Area Number |
19500505
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
後藤 幸弘 Hyogo University of Teacher Education, 学校教育研究科, 教授 (00047391)
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Keywords | 絶対評価基準 / おおむね満足できるレベル / バレーボール / サッカー / リレー / 走り幅跳び / 技能的特性 / 機能的特性 |
Research Abstract |
バレーボール、サッカー、リレー、走り幅跳びについて絶対評価基準を作成し、技能的特性・機能的特性に触れられるかを拠り所に「おおむね満足できる」レベルを提示した。 (1)高学年児童と中学1年生を対象に、オーバハンドパス、アンダーハンドパス、ラリー回数、三段攻撃出現率、等々の個人技能やゲームで発揮される技能の実態を測定し、ゲームを楽しめた程度との関係を回帰分析することを通して絶対評価基準を設定した。その結果、オーバーハンドパスは、頸反射に抗する動作でその習得には困難が伴うが,基本技術と押さえられ,1m以上の直上パスが10回できれば,ゲームが楽しめラリーも続くようになることが示唆された。 (2)サッカーの基本技術はキックと捉えられ、児童においても中学生においても,インステップキックでのボールリフティングが20回できるようになれば,ゲームにおいてもある程度意図的なプレーができ、ゲームを楽しめることが認められた。 (3)リレーの運動課題は、「速さつなぎ」で、主要な教育内容は(1)ゴーマーク位置の発見と(2)バトンパス技術の習得と措定された。また、速さつなぎが達成できているかは,各走者のフラット走タイムの合計とリレータイムの差「利得タイム」で評価できることを示した。すなわち,利得タイムがプラスになって初めてリレーをしていることになり、400mリレーで理想的なバトンパスが行われたとすれば利得タイムは3秒生み出すことができることを示した。 (4)走り幅跳びの運動課題は、「助走のスピードを如何に跳躍距離に変換するか」で、身体資源を短距離走能力と置き,跳躍距離との関係から技術レベルを評価する方法(走り幅跳び技術診断評価表)を開発した。すなわち、中学生では、男子:D(跳躍距離)=1.05X(短距離走能力)-2.84の、女子:D=1.16X-3.4の関係式が得られ、8段階からなる評緬基準を示した。
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Research Products
(5 results)