2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19500510
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
中瀬古 哲 Prefectural University of Hiroshima, 人間文化学部・健康科学科, 教授 (00198110)
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Keywords | カリキュラム / 身体運動文化 / ボールゲーム / 社会的発達 / 競争-協同 / 学習規律 / 学習集団 / 生活規律 |
Research Abstract |
公立保育園(IE保育園:6回,YH保育園:5回,TM保育園:6回)、私立保育園(N保育園:6回,K保育園;11回)、公設民営保育所(M保育所:8回,SK保育所:9回)の設置形態の違う保育施設7箇所を対象に、合計53回のフィールドワークを実施した。 延べ、198名の就学前児童(5歳児)のボールゲームの教授-学習活動を中心に、約1年間に渡って保育園における身体運動文化に関わる教育(=保育)実践を継続的に観察した(実施期間:07年4月24日〜08年3月22日)。 その結果、まず第1に、投動作の習熟に関して、(1)両手オーバーハンド投げ、(2)チェスト投げ、(3)片手添え投げ、(4)ピッチング投げ、の4つの典型的なパターンが出現し、それぞれのパターンに、体重移動やリリースのタイミング等の投動作の基礎的能力の獲得に関わる習熟過程が存在すること、第2に、そのパターンは、的及びボールの大きさ等や場面設定等の条件に大きく規定されることが明らかとなった。第3に、就学前においては、8人に1人の割合で、社会的発達に関わる課題を有する幼児が存在する(障害児も含む)こと、第4に、それらの子どもの集団学習活動への参加或いは関係性の変革において、ボール遊び運動は、大きな教育力を有することが示唆された。
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