2007 Fiscal Year Annual Research Report
総合型地域スポーツクラブの社会的効果に関する日独比較研究
Project/Area Number |
19500520
|
Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
黒須 充 Fukushima University, 人間発達文化学類, 教授 (50170121)
|
Keywords | 総合型地域スポーツクラブ / ドイツのスポーツクラブ / 社会的効果 / 日独比較調査 |
Research Abstract |
今年度の研究は、地域を基盤としたスポーツクラブの社会的効果に関する日独共通の分析枠組みを検討することに主眼を置いた。まず、日本の先進的な総合型地域スポーツクラブをいくつか訪問し、クラブ関係者や行政担当者へのインタビューならびに資料収集を行い、アンケートの原案作成のヒントとした。また、ドイツを訪問し、研究協力者であるケルン体育大学フォルカー・リットナー教授やノイス郡スポーツ振興課アクセル・ベッカー課長等に、日独比較調査のお願いや日本の総合型地域スポーツクラブ施策について説明し、アドバイスを受けた。 日本の先進クラブ訪問を通して得られた成果は、総合型地域スポーツクラブの社会的効果として、(1)スポーツの振興、(2)健康の保持増進、(3)豊かな人間関係、(4)子ども・高齢者・障がい者との交流促進、(5)生活の充実感、(6)地域コミュニティの形成等の観点が抽出されたことである。 ドイツ訪問では、2006年にドイツ全土のスポーツクラブを対象に実施した「ドイツのスポーツクラブ運営に関する現状と課題」という貴重な報告書を手にすることができた。スポーツクラブ先進国ドイツにおいても、近年、社会の急激な変化と共に、スポーツクラブを取り巻く状況は大きく変化しており、スポーツクラブはもとより、スポーツ団体、地方自治体、国においても、「クラブ運営」に関する現状を把握し、課題に取り組む必要性が生じてきたという内容である。 以上、本年度は、日本の総合型地域スポーツクラブの現状とドイツのスポーツクラブの現状を文献や関係者へのインタビュー調査をもとに明らかにし、次年度の日独比較調査の分析枠組みをおおよそ確定することができた。
|
Research Products
(5 results)