2007 Fiscal Year Annual Research Report
反復した高強度の伸張-短縮サイクル運動中の疲労進行のメカニズム
Project/Area Number |
19500531
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
堀田 朋基 University of Toyama, 人間発達科学部, 教授 (30173644)
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Keywords | バイオメカニクス / スポーツ工学 |
Research Abstract |
19年度は繰り返しドロップジャンプ中の動作の適応パターンについて調べた。 男子体育専攻学生を被験者とし、100回の繰り返しドロップジャンプを行い、疲労の進行と共にジャンプ動作がどのように変化していくのか調べた。 分析の結果、疲労が蓄積してくる終盤になると力曲線が小さくなり、特にジャンプ動作の開始期での力の減少が大きかった。一方ジャンプ動作時間は増加しており、被験者は力の減少を動作時間を延長することで補償し、ジャンプ高を保とうとしていることが明らかとなった。 次にジャンプ動作中の下肢関節角度の変化を調べた。膝関節角度はジャンプ動作前(空中)および動作中(接地)において終盤になると変化した。一方足関節角度はジャンプ動作前(空中)において終盤になると変化した。これらの事から疲労が蓄積してくると動作前の準備動作が影響を受けその後のジャンプ動作に影響を及ぼすという重要な知見が得られた。 また下肢筋群の筋電図を分析したところ、終盤で疲労が蓄積してくると筋放電の放電するタイミングがジャンプ動作の後半にシフトし、筋の作用機序が変化することがわかった。 このようにジャンプを繰り返すと、発揮するパフォーマンスは同じであっても筋や関節の働き方は変化しており、疲労の状態に併せて動作を補償していることが示唆された。 20年度はこれに下肢筋群のモデルを適応させ、筋内の適応パターンおよび動作の制御パターンについて研究する。
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