2008 Fiscal Year Annual Research Report
反復した高強度の伸張-短縮サイクル運動中の疲労進行のメカニズム
Project/Area Number |
19500531
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
堀田 朋基 University of Toyama, 人間発達科学部, 教授 (30173644)
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Keywords | バイオメカニクス / スポーツ工学 |
Research Abstract |
20年度は人体のモデルを構築し、モデルの妥当性を検証しながらモデルの力学的パラメータと運動制御パターンとの関係、さらには運動後の筋損傷及びパフォーマンスとの因果関係について調べた。 男子体育専攻学生を被験者とし、100回の繰り返しドロップジャンプを行い、疲労の進行と共にモデルの力学的パラメータがどのように変化してくるのか分析を行った。 分析の結果、疲労が蓄積してくると下肢筋の弾性パラメータが減少し、粘性パラメータが増加した。また弾性パラメータの減少と動作時間の増加との間に正の相関が見られ。疲労の進行に伴う動作時間の増加には筋の弾性要素の減衰が関係していることが明らかとなった。 さらに、弾性パラメータの減少と粘性パラメータの増加との間に関係があったことから、この二つの相反する要素が疲労の進行に深く関わっていることが示唆された。 次に遅発性筋損傷を示す血液中のマーカーを調べたところ2日後に増加しており、遅発性の筋損傷を引き起こしていることが明らかとなった。運動中の粘性パラメータの増加と血中マーカーの増加との間に相関が見られたので運動中の筋損傷が筋の粘性に影響を及ぼしている事が示唆された。
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