2008 Fiscal Year Annual Research Report
新しいスポーツ思想の構築に向けて-大島鎌吉資料の基礎的研究-
Project/Area Number |
19500552
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
安田 忠典 Kansai University, 文学部, 准教授 (90388413)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伴 義孝 関西大学, 文学部, 教授 (10067647)
三浦 敏弘 関西大学, 文学部, 教授 (70141512)
雑古 哲夫 関西大学, 文学部, 教授 (00247892)
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Keywords | 大島鎌吉 / オリンピック / スポーツ / 平和運動 / 体育原理 / 体育史 / スポーツ史 |
Research Abstract |
本研究では、日本を代表するオリンピック思想の理解者であり、オリンピック平和運動の国際的なリーダーであった大島鎌吉の遺した資料をデータベース化し、デジタル公開するための基礎的調査を実施した。調査を通して、大島の蔵書(雑誌・薄冊等を除く)約1400点と遺品類約400点についてはデータ入力を終了した。これらのデータは、DCMES (Dublin Core Metadata Elements Set)に従って,データ記述のための要素タイプを選定し、将来のインターネット公開に備えている。加えて、遺品類については、「ハンス・ハインリッヒ・ジーフェルト賞」のトロフィー等の代表的なものからデジタルカメラにて撮影した。また、当初調査対象とした関西大学所蔵資料以外にも、存命の関係者に対するインタビューや、陸上関係の貴重資料の寄贈などによって、アーカイブスとしての資料収集が進展した。この関連資料収集についても、引き続き実施している。 その他、調査の途上で、カセットテープに残された肉声のデジタル化、劣化の著しい資料の補修等、博物館的保存作業の必要性が出てきたために、必要な処理を施した。これらの調査・研究の成果は、さっそく関係の研究者に資料提供の便宜を供することになっており、すでに学会発表等にこぎ着けている例もある。オリンピックという人類の財産を、今後どのように発展させるかという壮大かつ喫緊の課題に対して、確固たる信念をもって平和運動として推進した大島の思想を明らかにしたことの意義は大きく、参考にしていけると考える。
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