2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19500568
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
村山 光義 Keio University, 体育研究所, 准教授 (20245632)
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Keywords | 筋収縮力 / 生理学 / 筋硬度 |
Research Abstract |
本研究では,摘出筋において筋収縮力と筋硬度が比例関係にあることから,筋硬度による随意的筋収縮力を推定することをねらいとしている.研究2年目は,前年度の筋硬度計測方法の基礎研究成果に関する学会報告と,それに基づく随意的筋収縮力と筋硬度の関係についての検討を行った. 1年目において検討した,個人の筋量を考慮した安静状態の筋硬度評価方法とその標準値に関する検討は,ヨーロッパスポーツ科学会議において報告した.上腕二頭筋における筋硬度評価として,皮下組織の影響を受けず,筋の浅部と深部の双方の特性を反映する中間的な範囲として筋厚の15%までの押し込み情報で筋硬度を計算することが妥当と考えられた.これにより,上腕二頭筋の筋硬度の標準値は25.1±4.1(kPa)となった.この方法に従い,筋収縮力と筋硬度関係を検討した.最大随意収縮力(Maximum Voluntary Contraction (MVC))に対し10%MVC単位での力発揮を目標レベルに合わせるように維持し,安定した収縮中の筋硬度を素早く計測した.その結果,肘関節角度45度の条件において,押し込み式筋硬度は発揮筋力レベルと高い相関が見られた.しかし,筋力レベルが高まると,相対的に筋硬度が頭打ちになり,直線関係よりはむしろ曲線関係と見られる,上に凸の関係を示した.これにより,概略的には,筋硬度から筋収縮力を推定できる可能性が示された.次年度は更に計測精度と簡便性の向上について検討を加える予定である.
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Research Products
(1 results)