2009 Fiscal Year Annual Research Report
不妊治療中の夫婦が健康な子どもを得るためのグループ健康教育プログラムの開発
Project/Area Number |
19500584
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
上澤 悦子 Kitasato University, 看護学部, 准教授 (10317068)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 美由紀 大阪府立大学, 看護学部, 教授 (70327451)
川内 博入 北里大学, 医学部, 講師 (90152917)
草野 いずみ 帝京大学, 文学部, 講師 (40384797)
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Keywords | Generativity / RECEDE-PROCEED Model / 不妊症 / 生活習慣 / 生殖性 / 不妊治療中のQOL / 子ども意識 |
Research Abstract |
本研究は、不妊治療中の女性のための生殖性(generativity)に焦点を当てた新しい次代養育プログラムを開発することにあるが、その効果を今年度明らかにした。しかし、医学的調査データは、治療方針から採取できない状況となった。そのため対象者の意識をデータとする次代養育プログラム介入によるRCT研究デザインに変更し実施した。 【方法】 1. 不妊女性400名および経産婦300名を対象とした次世代養育意識調査を行い、次世代養育意識に関連する因子を抽出し、重回帰分析による相関がある因子を基に、仮の健康教育プログラムを作成した。 2. 2市の74名の不妊治療中の女性から参加の同意が得られ、参加型健康教育プログラムと情報提供型健康教育プログラムを実施する。さらにA病院で不妊治療中の22名の不妊女性も参加に同意し、22名の不妊女性は無作為に2グループに分け、同様な2方法のプログラムを実施した。 3. 健康教育プログラム前後の各因子間の平均得点を二元配置分散分析し、各群間における介入の有用性を検討し、新しい次世代養育プログラム内容を提示した。 【結果】 1. 不妊女性群は育児経験のある経産婦群に比較し、generativity意識は有意に高い値を示した(p<0.01)。 2. 次世代養育意識の因子は19因子が抽出され、「女性の生き方に関する考え」「栄養と食品の選択」「不妊治療の意義」「子育ての社会的責任」「社会的責任」「性の教育」の意識がgenerativityと有意な相関を示し(R2=0.33p<0.01)、それら因子を含む仮のプログラムで介入研究を実施した 3. 不妊女性のgenerativityは、2市の前後比較研究とA病院の無作為割付けのいずれの介入研究においても、参加型プログラムで有意に上昇し(p<0.01)、「不妊治療の意義」は無作為割付けの参加型プログラムのみが有意に上昇した(p<0.01)。介入結果から新しい次世代養育プログラムは11因子で構成することが効果的である。 【結論】不妊症女性の次世代育成能力の向上をはかり心身の健康に寄与する新プログラムは参加型教室とし、特に「女性の生き方」「不妊治療に対する考え方」「日常生活に関する意識」を含む11因子を含むものとする必要がある。
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