2009 Fiscal Year Annual Research Report
ドコサエキサエン酸摂取に伴う過酸化脂質生成とその解毒排出に及ぼす運動の影響
Project/Area Number |
19500623
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Research Institution | Nara Bunka Women's College |
Principal Investigator |
久保 和弘 Nara Bunka Women's College, 幼児教育学科第一部, 准教授 (40360705)
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Keywords | 生活習慣病 / 運動・食事 / ドコサヘキサエン酸 / 過酸化脂質 / 解毒・排出 |
Research Abstract |
生活習慣病予防における根本的な対策は「食事」と「運動」の二つしかない。魚食を中心とした日本型食生活は世界一の長寿食とされ、魚油に多く含まれるドコサヘキサエン酸(DHA)の循環器疾患に対する予防効果はほぼ明らかである。また、ジョギングや速歩程度の有酸素運動(中強度)の有効性もほぼ明らかである。一方、運動は体内の活性酸素種を増加させること、また、DHAの摂取も体内組織(肝臓や腎臓など)の過酸化脂質生成を亢進させることが知られている。その防御機構として、傷害性の高いアルデヒド類は代謝、無毒化(抱合体化)され尿中へ排出されると我々は考えている。このような酸化ストレスの軽減あるいは消去(とくに解毒・排出)は、動脈硬化発症の予防、治療の面からも重要である。それにも関わらず、DHA由来酸化物の解毒・排出に関する知見は少なく、運動とDHA摂取との関係について酸化ストレスの面から研究した報告は見当たらない。そこで先に(平成19年度)、DHAと中強度運動の併用の影響を検討するためにヒト試験を実施したところ、DHA摂取に伴う過酸化脂質生成に対して中強度の有酸素運動は大きな影響を与えること、さらに、性別と年齢によってその影響は異なることが分かった(未発表)。そこで、平成20年度は、生体内の過酸化脂質生成を増大させ生体に種々の傷害を与える可能性が考えられる高強度の運動と、DHA摂取の併用の影響についてヒト試験を行い検討した。その結果、中強度運動と同様の影響が観察された(未発表)。さらに、平成21年度はメカニズムについて検討し、運動習慣に伴い体内の抗酸化能増強を介した過酸化脂質生成抑制が起こることが示唆された(未発表)。現在も検討中。
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