2007 Fiscal Year Annual Research Report
室内VOC濃度低減を目的とした材料中のVOC透過・拡散機構の解明
Project/Area Number |
19500628
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
渡邊 拡 Shizuoka University, 農学部, 准教授 (20293714)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 雅章 静岡大学, 農学部, 助教 (20293615)
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Keywords | 住環境 / 健康 / 生活 / 環境分析 / 環境材料 |
Research Abstract |
室内空気汚染の問題はホルムアルデヒドなどを含め深刻化してきたが,建築基準法の改正によって,建材から室内へのホルムアルデヒド放散は減少し,室内空気中のホルムアルデヒドの問題は鎮静化しつつある。しかし,フローリングなどから発生するVOC類がなかなか減衰しない例も見受けられる。また,食器棚や洋服タンスの中における空間の空気汚染問題は,表面化していないものの,消費者からのクレームが多いことからも隠れた問題である。ホルムアルデヒドなどが食器や衣服に付着すれば,人体への影響があると考えられる。そこで本研究では,平成19年度に以下の様な事を明らかにした (1)フローリングなどの建材から,材料中を透過、拡散するVOCの量を測定し,物性値として木材,木質材料中のVOC拡散係数を得る実験については,予備実験を行った。その結果,建材中を拡散するVOCは,他の気体と同程度の拡散係数を有することが明らかになった。 (2)室内VOC濃度低減策の一つとして,木質,非木質炭化物のVOC吸着能測定を行った。その結果,ケナフのホルムアルデヒド吸着能は,一般的に気体の吸着剤として用いられている活性炭よりも,ホルムアルデヒドに対する吸着能力が優れていることが明らかになった。またケナフ炭化物の水蒸気吸脱着能は,活性炭より優れており,さらに木炭よりも非常に優れていることが明らかになった。
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Research Products
(1 results)