2008 Fiscal Year Annual Research Report
生活力育成における家庭科学習効果についての履修形態による追跡
Project/Area Number |
19500629
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
吉原 崇恵 Shizuoka University, 教育学部, 教授 (80022218)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上野 顕子 金城学院大学, 生活環境学部, 准教授 (20350952)
室 雅子 椙山女学園大学, 教育学部, 准教授 (50329645)
小川 裕子 静岡大学, 教育学部, 教授 (20136154)
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Keywords | 実践力 / 問題解決力 / 学習意欲 / 家庭科への期待 / 意思決定 / 健康 / 人間関係 / 教育内容 |
Research Abstract |
家庭科で育てる力を生活力とし生活課題の解決力を意味するものとして調査を設計し実施してきた。生活課題の解決力を既習事項の実践力、学習意欲、家庭科への期待感ではかり生活課題を15分類82項目を設定している。学習指導要領の履修時期によって世代(コーホート)を設定し説明変数にしている。履修形態による比較のために世代及び韓国、カナダの比較ができるように準備してきた。2008年<平成20年>までに国内では大学生(1989年世代)、高校生(2002年世代)、社会人(1969年、1977年世代)の調査が終了した。高校生調査の分析結果を日本家庭科教育学会第51回大会(2008年6月28日、29日)にて発表した。高校生が実践できていると意識している生活力は「意思決定、問題解決、健康への害、家族人間関係、自己概念を高める」であった。もっと知りたいと意欲も持ったことは実践できている項目と重なりながら加えて「ハンディキャップのある子どもの世話、資源運用、食」を多くの生徒があげていた。家庭科への期待では社会保障サービスの有効利用、悪徳商法、食費品表示などが挙げられた。実践と学習意欲と家庭科への期待感の結びつきの視点から一致、不一致の問題を追求していく必要があった。2008年7月26-31日スイス・ルチェルンで開催された国際家政学会で上野顕子が発表した。大学生女子の2つのコーホート(1989年世代と2000年世代)の比較をした。被服や食物で道具を使った実践力の違いがみられた。また学習意欲においても違いがあった。一定の時間を費やして学び定着した生活力は学習意欲として持続していくことを示唆していた。また、家庭科として期待される学習内容は生活の質を問う項目になっていることが考察された。これらを踏まえると今後に準備されるべき家庭科内容の提案へと結びつけることができることを考えさせた。
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Research Products
(7 results)