2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19500637
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
沖田 富美子 Japan Women's University, 家政学部, 教授 (30060669)
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Keywords | 台所 / 収納空間 / 生活用品 / 標準化 / 食生活 / 動向 / 比較 / 所有・使用 |
Research Abstract |
今日社会状況の変化により私たちの生活も大きく変化している。そのような状況の中で台所の収納空間の標準化を追究することにより、台所計画の一指標を明らかにすることが本研究の目的である。これまで1960年時の研究を発端に、約10年毎に同様の調査方法により台所の生活用品の所有・使用状況の変化を追究分析し、社会状況・時代による変化がこれらの生活用品にどのような影響を与えているかを明らかにしてきた(1979年、1987年、1997年)。そこでまた約10年後にあたる2006〜2007年に調査を実施した。今回は特に食生活の実態・意識などについての調査も実施し、1989年の調査結果からの動向についても追究を試みた。 まず食生活の動向については、1989年の調査結果と比較した結果、食品の種類や外食産業の開発・発達にもかかわらず、外食(夕食)の利用回数には大きな変化は見られない。また冷凍食品、調理・判調理品の一般化により使用される品物の種類には大きな変化はないが、使用頻度は増加している。一方保存食品においてもつくる食品にはほとんど変化はないが、ジャムや菓子類は自家製という考え方は普及しているなど、日本のこれまでの食生活がゆがめられるほど大幅な変化はないが、家族が台所作業に参加しない家庭が多いことや家族全員で食事をとる機会が少ないのが現状であると言う問題も生じている。 台所の生活用品の調査からは、多くの生活用品の所有率が1997年に比べ増加している。しかし食器類、調理器具類、電気・ガス製品のいずれも所有率による品目数は約10年前とほぼ同じである。また各生活用品の使用頻度(週間使用率)はやや低く、所有率が多くても必ずしも使用されているとは限らないなどと言う特徴が見いだされている。 これら動向をふまえ標準収納空間への再アプローチを実施し、これまでに提案した必要収納容積の妥当性・方向性を検討した。
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