• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2008 Fiscal Year Annual Research Report

住居・建築分野における就業と生活歴-生活の視点をもった専門家育成のために

Research Project

Project/Area Number 19500653
Research InstitutionOsaka City University

Principal Investigator

小伊藤 亜希子  Osaka City University, 大学院・生活科学研究科, 准教授 (90257840)

Keywordsライフスタイル / 男女共同参画 / ワークライフバランス / 建築・住居系分野 / 生活体験
Research Abstract

昨年までに、住居・建築分野における女性参画の実態を解明してきたが、今年度は、生活空間創造における男女共同参画の意義を明らかにするために、主に建築設計業務に携わる男女双方の専門家を対象に、生活体験の仕事への反映に関する調査を行った。その結果、以下のことが明らかになった。
(1)男女共に多くの建築設計技術者の仕事には、自身の生活体験が大きく反映している。なかでも、家事・育児等の家庭生活体験は最も直接的に反映しやすい体験である。
(2)その生活体験には、明らかな性差が存在する。女性は結婚を転機に多くの時間を家事・育児・介護に費やす生活に転換しているのに対して、男性は結婚前後で大きな変化はなく仕事中心の生活を続けている。
(3)一方で、女性建築技術者のなかには、仕事に重点をおくことで、結婚出産を控えている人が多く存在し、子どものいる比率は、男性87.9%に対して、女性は46.5%に留まっていた。
(4)仕事の進め方や重点の置き方にも性差が存在する。女性は、使いやすさや環境との調和等を重視するのに対し、男性は、空間のイメージや形を重視する人が多い。これは、多くの女性建築設計技術者の出身学部が住居系学部であることにも深く関わっている。
(5)女性建築設計技術者は世間からも生活者の視点を期待され、自身も家庭生活体験を武器に、現状では主に住宅分野で活躍している。
以上により、異なる生活体験や視点をもつ男女が、生活空間創造に参画することは空間創造の多様性を保護すること、また、男女ともに妥当な労働環境を保障し、ワークライフバランスのとれたライフスタイルを実現することは、安全で豊かな生活空間創造につながることが示唆された。

  • Research Products

    (4 results)

All 2008

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results) Presentation (2 results)

  • [Journal Article] 住居系・建築系学科女子卒業生におけるキャリア継続の阻害要因に関する研究2008

    • Author(s)
      趙〓〓, 小伊藤亜希子, 浅野智子, 上野勝代, 中島明子, 松尾光洋, 室崎生子, 室崎千重
    • Journal Title

      日本建築学会計画系論文集 Vol. 73、No, 625

      Pages: 633-640

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 韓国における建築系学科女子卒業生のキャリア継続を成立させる要因に関する研究2008

    • Author(s)
      趙〓〓, 小伊藤亜希子
    • Journal Title

      日本建築学会計画系論文集 Vol. 73、No. 633

      Pages: 2443-2451

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 男女建築設計技術者を中心とした職能をめぐる性差-活体験と生活空間創造に関する研究 その12008

    • Author(s)
      趙〓〓, 小伊藤亜希子, 浅野智子, 上野勝代, 大谷由紀子, 中島明子, 松尾光洋, 室崎生子, 室崎千重
    • Organizer
      日本建築学会2008年度大会
    • Place of Presentation
      広島大学
    • Year and Date
      2008-09-18
  • [Presentation] 男女建築設計技術者を中心とした生活をめぐる性差-生活体験と生活空間創造に関する研究 その22008

    • Author(s)
      小伊藤亜希子, 趙〓〓, 浅野智子, 上野勝代, 大谷由紀子, 中島明子, 松尾光洋, 室崎生子, 室崎千重
    • Organizer
      日本建築学会2008年度大会
    • Place of Presentation
      広島大学
    • Year and Date
      2008-09-18

URL: 

Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi