2007 Fiscal Year Annual Research Report
糖類の分子形状とベビーフード構成分子の分子間相互作用
Project/Area Number |
19500665
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Research Institution | Kochi Women's University |
Principal Investigator |
佐藤 之紀 Kochi Women's University, 生活科学部, 准教授 (50226015)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮脇 長人 石川県立大学, 生物資源環境学部, 教授 (80012053)
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Keywords | 密度 / 部分モル体積 / 糖 / 増粘剤 / ベビーフード / 水和 / 水溶液構造 / キサンタンガム |
Research Abstract |
1.糖や各種アミノ酸の水溶液構造の追跡 糖の水溶液の密度(ρ)測定を本申請で購入した精密密度計で行い、25℃でのpartial molar volume(φ_v)の無限希釈状態のV_2を求めたところ、測定したV_2は文献値とほぼ一致した。V_2の絶対値は、ペントースよりもヘキソースが高く、単糖よりも2糖のほうが高く、このことはV_2と水溶液構造が正の相関を示すことを意味する。そこで、これらの糖のV_2の温度変化を検討したところ、温度が低下するにつれてV_2は減少した。これは、温度低下に伴い水の分子間水素結合が糖・水間水素結合よりも強くなり、糖の水和層がはぎ取られたことを示唆している。 2.糖水溶液中におけるキサンタンガム分子間相互作用の追跡 キサンタンガム濃度を一定(1%)とし、そこに低分子の共存物質としてスクロースなどの糖類を添加した場合、粘度は糖類の共存により増加したが、粘度の活性化エネルギーは糖の共存の有無にかかわらず、ほとんどゼロか負の値を示した。このことから、キサンタンガムの分子間相互作用は、糖類による水溶液構造変化に依存しないことが示された。 3.テクスチュロメータを用いたベビーフードモデルの水溶液構造の追跡 キサンタンガムのテクスチュロメータで得られたチャートの形状は他の増粘剤とほぼ同様であったが、他の増粘剤に比べて水溶液構造が密であると推定された。
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Research Products
(7 results)