2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19500667
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Research Institution | Niigata University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
宮岡 洋三 Niigata University of Health and Welfare, 健康科学部, 教授 (10134941)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蘆田 一郎 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 講師 (10323958)
岩森 大 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 講師 (90339961)
玉木 有子 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 助教 (00410267)
川上 心也 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 助教 (60410271)
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Keywords | 食品評価 / 筋電図 / パタン解析 / テクスチャ / 官能評価 |
Research Abstract |
21年度の研究では、咀嚼筋活動パタンに基づく食品識別がより広範囲で確認できるのかについて、被検食品の点数を12種まで増加させて調べた。 実験には、咀嚼・嚥下機能に問題のない20歳前後の男女10名が参加した。被検食品として、サイズ(縦×横×高さ)とテクスチャ特性(硬さ、凝集性、付着性など)が異なる12種類の市販品を使用した。各被験者には、1)習慣的咀嚼側の咬筋(閉口筋)表面筋電図、2)舌骨上筋群(開口筋を含む)表面筋電図、3)下顎運動、4)喉頭運動の記録ができるよう電極ならびにセンサが装着された。その後、各被験者は12種の被検食品から無作為に選ばれた1個を、指示にしたがって自然な咀嚼と嚥下をするよう求められた。各セッションでは12種の全被検食品が順次提供され、各被験者は5セッションおこなったため、総計で10名×12種×5セッションの600試行のデータを記録した。統計的解析には一般線形混合モデルを使用し、危険率5%未満を有意と判定した。 得られた主な知見を、解析の終了したデータに基づいて述べる。咀嚼開始からの5周期の咬筋筋電図については、報告者らが開発した「T_P手法」を適用した結果、今回計算した「T_<50>値」は複数の食品対間で有意に異なっていた。同5周期の舌骨上筋群筋電図については、積分値の「最大値」ならびに「正味値(最大値-最小値)/最小値」が複数の食品対間で有意に異なっていた。 先ず、今回用いた「T_P値」などのパラメータは、食品の識別に有効と考えられた。また、咬筋ならびに舌骨上筋群で検出された食品間の差違とサイズおよびテクスチャ特性との関係については、一般線形混合モデルばかりではなく多変量解析の手法も駆使して現在解析を進めている。まだ最終結論を述べる段階には至っていないが、食品間で異なる筋活動パタンが観察される原因になったと推測されるサイズならびにテクスチャ特性を導き出せる見通しは得られている。
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Research Products
(5 results)