2007 Fiscal Year Annual Research Report
抗アレルギー作用を有する大豆イソフラボンの免疫疾患病態制御に関する基盤的研究
Project/Area Number |
19500685
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
酒井 徹 The University of Tokushima, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (40274196)
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Keywords | 大豆 / イソフラボン / 免疫 / ゲニステイン / ダイゼイン |
Research Abstract |
アレルギニ疾患をはじめとする免疫疾患では、B細胞からの抗体産生、ウイルス感染や抗腫瘍免疫応答を司る細胞傷害性T細胞の応答等をコントロールするTh1/Th2反応のバランスが崩れることが疾患発症に緊密に関連していることが明らかにされている。これまで、我々は、卵白アルブミン(OVA)免疫マウスおける抗原特異的免疫誘導をゲニステインが抑制することを明らかにしているが、その詳細なメカニズムについては不明な点が多い。そのため、その分子機構を明らかにする目的で基本的なマウスにおけるTh1/Th2分化モデルを用い検討を行った。OVA_323-339ペプチド特異的T細胞レセプタートランスジェニックマウスに大豆イソフラボン(ゲニステイン)を4および8週間経口投与し、その後、脾臓よりリンパ球を分離しin vitroにおいてOVA_323-339ペプチドで刺激し、サイトカイン産生(IFN-γ、IL-2、IL-4)をELISA法にて測定を行った。その結果、ゲニステイン投与マウスにおいては、OVA_323-339ペプチド刺激によるIFN-γおよびIL-4産生が高まることが明らかとなった。また、細胞内サイトカイン染色を蛍光標識した抗マウスIFN-YおよびIL-4抗体を用い、CD4^+T細胞における発現をフローサイトメトリーにより解析を行ったところ、サイトカイン陽性細胞の割合には差を認めなかった。そのためゲニステインによる抗原特異的サイトカイン産生の上昇は、細胞当たりのサイトカイン産生量の上昇が関与していることが明らかとなった。
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Research Products
(4 results)