2007 Fiscal Year Annual Research Report
トータルダイエット調査法を利用した微量栄養素の摂取量についての研究
Project/Area Number |
19500686
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
渡邊 敏明 University of Hyogo, 環境人間学部, 教授 (30091846)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 幸子 兵庫県立大学, 環境人間字部, 助教 (70225035)
榎原 周平 兵庫県立大学, 環境人間学部, 助手 (10372856)
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Keywords | トータルダイエット調査 / ビオチン / 葉酸 / 国民健康栄養調査 |
Research Abstract |
トータルダイエット調査(TDS)とは、「マーケット・バスケット調査」とも呼ばれる食事調査の一つである。わが国では環境ホルモンや食品添加物などの化学物質が日常の食事を通してどのくらい摂取しているかを推定するときによく用いられている。しかし、ビタミンなどの微量栄養の調査にも適していると言われているが、あまり報告されていない。そこで、TDS法によって、水溶性ビタミン(ビオチンおよび葉酸)の摂取量を推定することの妥当性を明らかにするために、本年度は、まずTDSを用いて水溶性ビタミンの摂取量についての検討を行なった。また、TDSにより算出した食品群別の摂取量と国民健康・栄養調査による摂取量との比較検討を行なった。 国民健康・栄養調査食品群別表の分類方法に従い、98の小分類から食品を2品目ずつ選択し、市場で購入した。選んだ食品の重量は、国民栄養調査特別集計の近畿Iの食品群別摂取量をもとに5日分の摂取量を計量した。それぞれの食品の食形態に従い必要な調理を行い、17群の各食品群で混合し、均質化し分析試料とした。なお、これらのビタミンの分析には微生物学的定時法を用いた。 ビオチンは12群卵類・1群穀類に多く、一日摂取量は52.6μg/日だった。葉酸は6群野菜類・1群穀類に多く、一日摂取量は143μg/日だった。葉酸においては、TDSを用いて算出した食品群別の摂取量と、国民健康・栄養調査による摂取量には関連があった。しかし、TDSによる値がすべての食品群において低値を示した。 これらの結果、TDSにより水溶性ビタミンの摂取量を算出することができた。葉酸の摂取量について、TDSによる結果と国民健康・栄養調査の結果に関連が認められた。
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