2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19500693
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Research Institution | Showa Women's University |
Principal Investigator |
渡辺 満利子 Showa Women's University, 生活機構研究科, 教授 (20175128)
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Keywords | クラスター割付け / 無作為化比較試験 / 食育 / 家庭連携型 / 食物摂取頻度調査票(FFQW82 青少年版) / 評価 / エネルギー摂取量 / 朝食 |
Research Abstract |
目的:前年度、正確度の高い食事調査法「FFQW82青少年版」を確定し、今年度はこれを活用した「新食育法」を策定し、新食育法の効果をクラスター無作為化比較試験(RCT)に基づく介入研究により評価し、「家庭連携型食育モデルの効果の科学的評価」を目的とした。研究デザイン・方法:新食育法(介入)と従来法に基づく教育(非介入)という2種類の食育法の評価をクラスター割付無作為化比較試験に基づく介入研究。対象は1年生6クラス、同2年生6クラス、合計12クラス(n=449、12-13歳)。主要評価指標は研究開始6ヶ月後のエネルギー摂取量とした。介入6ヵ月間に毎月2回、計12回(50分/1回)の新食育法を実施した。解析方法:2群の平均値の差の検定。交絡変数の調整は線形混合モデルにより検討。新食育法:青少年の食の自立を促し学校食育と家庭実践とを連携させた食育法とした。新食育法要点:1.自分のからだ・食事の科学的認識、2.三食の適正摂取、3.朝食・弁当の事前準備と摂取、4.基本調理習得、5.適正体重維持・生活習慣病予防法とした。 結果:エネルギー(E)摂取量は両群とも低下傾向を示していたが、介入群は非介入群に比べ減少量が少なく、粗データでは両群に有意な相違を認めた(朝食E,p<0.10、夕食E,p<0.05)。主要栄養素も同傾向を認めた(朝食たんぱく質,p<0.10、朝食炭水化物,p<0.10,夕食炭水化物,p<0.05,朝食マグネシウム,p<0.05,1日カルシウム,p<0.05)。一方、ベースライン調整後のモデルでは、いずれも有意差は認められなかった。考察:クラスター割付RCTに基づく家庭連携型新食育の効果が特に朝食、夕食で有意ではないものの傾向が認められたことは、効果的食育モデルの構築に寄与できる意義ある成果と考えられた。
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Research Products
(8 results)