2007 Fiscal Year Annual Research Report
エピジェネティクスを制御する生活習慣病予防に有効な機能食品成分の探索
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19500709
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
許 錦文 Mukogawa Women's University, 薬学部, 助手 (50373121)
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Keywords | エピジェネティクス / 生活習慣病 / 機能食品成分 / 老化 / 高血圧自然発症ラットSHR |
Research Abstract |
最初の年度に研究結果は2つに分かれる。 その1、血管平滑筋細胞(高血圧脳卒中ラットSHRSP動脈由来)に40種余りのポリフェノールを負荷し培養し、ヒストンH3K4とH3K9メチル化測定キットを利用し、ヒストンH3のメチル化に与える影響を調べた。2種類ポリフェノールが濃度依存的にH3K9メチル化とH3K4メチル化を阻害した以外に、他1種類物質が濃度依存的にH3K9メチル化だけを阻害したことを調べて発見した。H3K9メチル化は老化や分化に関連する一方で、H3K4メチル化は遺伝子発現に関与している。現在測定したデータを整理し、これら物質の作用メカニズムの研究が更に必要どなる。 その2、高血圧自然薬症ラットSHRを利用し、血管老化現象をエピジェネティクスの角度から検証した。SHRラットは顕著に老化現象を呈している。ヒストンのH3K9メチル化とH3K4メチル化もハイレベルを示している。一方、老化SHRラットに、長寿遺伝子産生物質SirT1のセリン27と47サイトに脱リン酸化引き起こしていることがはじめて確認された。また、脱リン酸化のSirT1は老化に関わるtelomerase reverse transferase(TERT)のプロモターに結合し、老化にアクセスする機能があるようである。アジオテンシンIIの刺激下に長時間培養細胞レベルでも同様な現象が見られた。この研究には1、はじめでSHRラットは老化現象を有しているモデル動物を確認した。2、はじめてSirT1脱リン酸化が老化を関連しているのを分かった。3、はじめて脱リン酸化のSirT1がTERT発現抑制をカクセスする。現在結果を整理し、論文投稿中である。また、その1にH3K9メチル化を阻害した物質を使用し、SirT1のセリン47脱リン酸化の抑制、老化関与のTERTプロモター活性の回復に対する効果を調査中にある。
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Research Products
(8 results)