2007 Fiscal Year Annual Research Report
数学的な原理の理解と活用を意図した算数科授業の実証的研究
Project/Area Number |
19500713
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
中野 博之 Hirosaki University, 教育学部, 准教授 (30400120)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山形 昌弘 弘前大学, 教育学部, 准教授 (10003675)
藤井 斉亮 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (60199289)
中村 享史 山梨大学, 教育人間科学部, 教授 (70303394)
田端 輝彦 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (80344745)
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Keywords | 授業での子ども白身による省察 / 子どもによる省察活動 |
Research Abstract |
研究実績の概要 1.授業理論の構築について 青森(弘前大学教育学部附属小学校)で教授実験を行うとともに,研究連携者とともに実験結果(授業記録)の分析のための会議を3回ほど東京で行った。その結果,事前に原理や既習事項を提示しても,その提示したものを活用して問題を解決することは困難であることがわかった。したがって,問題の解決はそれぞれの子どもに任せ,それぞれの解決の結果を省察させていくことが原理や既習事項の価値を理解し,活用しようとする姿勢を身につけさせていくのではないかという仮説が設定された。 2.数学的な原理の活用について どのように学習を進めていくことで原理を活用する姿勢を育てることができるのか,具体的な学習内容にしたがって検討を進めた。 1年生のだし算のきまりの学習では,きまりを活用することよりも見付けることの面白さを体感させることが後の活用する姿勢を育てることにつながること,そして,子どもは大人が考えている以上にきまりを活用することについて抵抗があることが明らかになった。また,4年生のわり算の学習では比例の原理を捉えさせるためには,等分除を包含除的に捉えることが重要であることが明らかにされた。さらに,3年生のわり算の学習では,かけ算の逆算としてわり算を捉えさせるためには包含除的な操作を大切にしか上で等分除を扱うことが有効であろことが明らかになった。
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