2009 Fiscal Year Annual Research Report
数学的な原理の理解と活用を意図した算数科授業の実証的研究
Project/Area Number |
19500713
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
中野 博之 Hirosaki University, 教育学部, 准教授 (30400120)
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Keywords | 活用する力 / 算数科授業の改善 |
Research Abstract |
今年度もこれまでの成果「原理の活用のための授業理論」を基に,青森,東京で十数回の教授実験を行い,その結果を分析した。具体的な授業では,昨年度まで行ってきた問題解決型の授業を核として,どのような場面で子どもに原理を活用させていくのかを考え教授実験を行ってきた。その結果,子ども一人一人が問題を解決する時間だけではなく,それぞれの解決方法を子ども同士で話し合う場面にも原理が活用されていることが明らかになった。その一方,子ども同士が原理を活用して話し合うためには教師の配慮が重要であることも明らかになった。その配慮事項は,人の説明は他人にとってはわかりにくいことを教師は前提とし,既習事項に関連させながら説明をさせていくように子どもを導くことであった。 なお,こうした成果は論文発表,学会発表はもとより,雑誌「算数授業研究」にて公表し小学校教育関係者に広く知らせた。 上記のような成果の一方,数学的な原理に限らず,既習事項そのものを活用していく力,初めて見る問題でも自分の分かっていることを使って何とか解決していく力を育成していく算数科授業のあり方を今後は追求していく必要があることも明らかになった。
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Research Products
(3 results)