Research Abstract |
本研究では,子どもたちが創意工夫し,学びに熱中する教材として,(1)機能性材料(形状記憶合金)を用いた教材,(2)2足歩行教材(受動歩行模型,サーボモータを用いた2足歩行ロボット)の開発を行い,年間計画、授業案の作成とあわせて中学校「技術とものづくり」における創意工夫教材,ロボット教材として提示する。(1)は機能性材料に対する驚きと作動原理の不思議さを,(2)の受動歩行も動力を持たない模型の歩行への驚きを備えている。また,(1)のエンジンは出力を高めるための創意工夫,(2)の受動歩行は重心の調節と歩行するための試行錯誤やデザインの創意工夫,サーボモータ駆動の2足歩行ロボットは独自のロボット開発と独自の動作プログラムの作成が可能である。 教材(1)については,蒸気で動く形状記憶合金ばねを用いたオフセットクランク式熱エンジン教材の開発を行った。蒸気を用いることにより,大きなお湯入れから開放され,車への搭載が可能となった。また,ばね形状に記憶するという作業が入ることにより,子どもたちの興味を引き出す教材としての可能性を広げた。 教材(2)については,受動歩行模型の運動解析を行った。やじろべえ型受動歩行模型をモデル化し,運動方程式から歩行周期に及ぼす各諸元の影響を解析し,中学校教員に良好な歩行を得るための資料を提示した。サーボモータを用いた2足歩行ロボットにっいては,教材に使用するため,問題点を検討し,改良を行った。 教材(1),(2)ともに,実践を行う上で,製作マニュァルなどの作成を行った。
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