2008 Fiscal Year Annual Research Report
高大連携を志向した実験的教科書・教材の有効性の実証的研究
Project/Area Number |
19500738
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Research Institution | Kyoto University of Education |
Principal Investigator |
丹後 弘司 Kyoto University of Education, 教育学部, 副学長 (10025471)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
重松 敬一 奈良教育大学, 教育学部, 副学長 (40116281)
大竹 博巳 京都教育大学, 教育学部, 准教授 (70168970)
山田 篤史 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (20273823)
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Keywords | 高大連携 / 高校数学の教科書 / 高校数学の教材 / 教材開発 / 数学的活動 / 授業実践 / 高大接続 |
Research Abstract |
本研究グループでは、平成17年度からの2年間および平成19年度からの2年間という研究スパンで、理系分野への進学を目指した高校生を対象にし、より広い立場からの高等学校と大学との連携を意識した新しい高等学校数学の実験教科書の開発を目的として研究を進めてきた。特に、平成19年度からは、開発された実験教科書を高等学校や大学の教育現場で使用し、教科書の具体的問題を抽出しつつ改善を図る研究を進めている。日本の数学教育研究において、高等学校と大学との連携を意識した教科書開発研究はほとんどなされていない。このような現状は本研究の発足時から大きな変化はなく、本研究が未だ大きな意義と先駆性を持っているといえる。 今年度においては、昨年度までの実践結果と研究グループ内での議論を踏まえ、研究協力者による授業実践を昨年度に引き続き実施した。具体的には、漸化式と微分方程式を統一的に扱うことを目指した大竹(真)・二澤による「漸化式」の実践、「常らせんや常らせん面」を扱った酒井による「空間図形」の実践、ベクトルの有効性を導入時点で生徒に感じさせるようパラシュート型で紙面構成した「平面ベクトル」の章の川口による実践、代数領域の教科書紙面のトピックを取り上げた授業を継続的に行った中井による実践、教科書のコラム「RSA暗号」を扱った槌田による実践を行い、研究を進めた。これらの実践は、研究グループ内部のみならず、学会等で研究発表を行い聴取者からも種々の評価を得た。評価、教科書紙面および実践時の教材等は研究成果報告書にすべて掲載した。報告書は電子情報の形でも提供可能である。
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Research Products
(5 results)